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京都の絶景撮影のかげで横行する盗撮

清水寺では逮捕、カメラの機能が向上し自己防衛しかない?

薄雲鈴代 ライター

清水寺には大勢の修学旅行生も訪れる=2015年10月、京都市東山区拡大清水寺には大勢の修学旅行生も訪れる=2015年10月、京都市東山区
 日頃空いている路線バスが、ギュウ詰めの満員で、ともすればバス停を通過されてしまう。時刻表もあてにならない遅延ぶり。あぁ、11月なんだと気づく瞬間である。年中観光客の絶えない京都であるが、11月に入ると紅葉狩りに来る気の早い旅人でごったがえす(ちなみに、京の紅葉の見頃は11月末から12月上旬である)。

  観光客だらけなので、カメラを携帯した人に出くわすのは日常。いたるところで撮影しているので、京都の人は気にも留めない。それゆえか、人気の京都で盗撮の被害が絶えない。先頃も、清水寺で盗撮の現行犯逮捕騒動があったが、それはほんの氷山の一角といわれる。

  なにしろ、名刹に限らず京都はどこを切り取っても画になる。どこでカメラを構えていてもヘンに思われない。しかも昔の記念写真のように、家族や仲間内のだれかが必ずポーズをとる手合いのものでなく、あえて人物を避けて、芸術写真のように事物を撮っている人も多い。だから尚のこと、ただ独りでじっくりカメラを構えていても、だれも不思議には思わない。

  アマチュアカメラマンが京都に急増したのは、団塊の世代が定年を迎えた数年前のこと。どこの名所旧跡に取材に行っても、カメラを構えたリュックサック姿の集団がいて、方々の御住職や宮司さんから「なんとかしてや」と、窮状を訴えられた。

  なにしろ、名庭の苔が傷むことなどお構いなしに三脚を立て、目当ての花々を好き勝手に撮影する。「寺へ来て、仏さんに手も合わせずに、撮るだけ撮ったら帰って行かはる」と ・・・ログインして読む
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筆者

薄雲鈴代

薄雲鈴代(うすぐも・すずよ) ライター

京都府生まれ。立命館大学在学中から「文珍のアクセス塾」(毎日放送)などに出演、映画雑誌「浪漫工房」のライターとして三船敏郎、勝新太郎、津川雅彦らに取材し執筆。京都在住で日本文化、京の歳時記についての記事多数。京都外国語専門学校で「京都学」を教える。著書に『歩いて検定京都学』『姫君たちの京都案内-『源氏物語』と恋の舞台』『ゆかりの地をたずねて 新撰組 旅のハンドブック』。

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