男子のジャンプが急激に進化したのはなぜか
2016年11月16日
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9月末にカナダで開催された「オータムクラシック」で羽生結弦が4ループを成功させ、ISU(国際スケート連盟)に正式に承認された。
これでトウループ、サルコウ、ルッツ、フリップ、ループの順番に、5種類の4回転ジャンプが試合で出揃ったことになる。
2010年バンクーバーオリンピックでは、4回転を跳ばなかった選手が金メダリストになり物議を醸したのが、昔のことのようだ。
現在の男子シングルでは最低でも2種類の4回転が必要とされる。SP(ショートプログラム)で2度、フリーで3度は4回転を跳べなければ世界のトップを狙うのは難しい時代になったのだ。
この男子の技術の怒涛のような急激な進化は、どうして起きたのか。
そして男子のジャンプの進化はどこまで進むのだろうか。
「今の若い選手たちは、子供の頃から4回転ジャンプを見て育ってきました。4回転は普通のものだと脳が受け入れた状態で、トレーニングをしてきたのです。みんながやっているから、自分もいつかはできるように練習をしていく。そういう気持ちは、私たちの世代にはなかったことです」
スケートカナダの会場に現われたストイコは、短い時間ながら筆者の単独インタビューに応じてくれた。
「ぼくたちの世代にとっては、4回転はノーマルな技ではなかった。手探りのようにして、跳び方を試行錯誤していったものです」
現在44歳のストイコは、そう説明する。
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