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2017年はどうなる? 中学受験の現在(下)

地方の私立中学は、実はお得で魅力的

杉浦由美子 ノンフィクションライター

梅の花がほころび始めるなか、入試会場に向かう受験生ら=2016年2月1日、東京都世田谷区拡大梅の花がほころび始めるなか、入試会場に向かう受験生ら=2016年2月1日、東京都世田谷区
  1回目、2回目と首都圏の中学受験の話をしてきた。最後に地方の中学受験について触れたい。中学受験というと、どうしても、首都圏の動向をとりあげることになる。なぜかというと単純にパイが大きいからだ。しかし、実は地方の私立中学も魅力的なのだ。

地方の私立中学は入学しやすくなっている

  少子化が進んだことで、大学受験はどんどん簡単になってきている。だが、首都圏の中学受験はそうではない。先の記事で、白百合はまったく偏差値を落としていないのに、吉祥女子や洗足に追い越されたというデータを紹介したが、それはすなわち女子の中学受験全体の難易度が上がっていることをさすのではないか。

  大学進学者の数は減っても、中学受験で上位校を目指す児童の数は少なくならない。少子化が進んだことで、教育熱心な保護者たちの受験熱は高まる一方だ。

 しかし、地方ではそうはいかない。定員割れをしている私立中学も多く、入学の難易度が下がっている。それでいて、私立中学全体の数は増えている。つまり、大学同様に入りやすくなっているのだ。

  そこでお勧めしたいのが、地方の私立中学受験を検討することだ。さすがに2017年入試には間に合わないかもしれないが、現在、小学校5年生のお子さんを持つ保護者は一度考えてみてはいかがだろうか。

  東京に比べて格段に安い学費地方出身者たちがしばしばこう愚痴る。

  「地元にいる友達の話を聞いていると羨ましい。私立中学の学費が安い。しかも受験が東京ほど大変じゃないから、入れるまでにもそんなに費用がかからない。地方の私立中学はお得だ」

  地方の私立中学はどのぐらいお得なのか。東京や神奈川だと初年度納入金が100万円を超えるところも多々ある。学費が安いので知られる豊島岡ですら初年度814,000円だ。最低でもこれだけかかるのだ。

  地方だとそれ以下の学校が多い。

  愛媛県松山市の済美平成中等教育学校。完全中高一貫校で、愛媛でも有数の共学進学校だ。初年度納入金が540,000円。プラス制服代等がかかるが100,000円ほどだという。

  また、熊本県のミッションスクール、九州学院中学校は文武両道で知られる共学。英語教育にも力を入れている。初年度納入金が677,260円。中高一貫校だが、 ・・・ログインして読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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