能年玲奈、清水富美加ら人気女優の芸能事務所からの離脱騒動が持つ意味
2017年04月12日
堀北真希の引退。事務所を退社するにあたって、さすがに能年玲奈の所属していたレプロエンタテインメントのようなトラブルこそ発生してはいないが。ただ、事務所を辞めるとなれば、どうしても事務所とはトラブルになり、またそれ自体が芸能記事を賑わす、という構造になっている。
誰もが思うことだろうが、芸能界の体質がより衝撃的に暴露されたのは能年玲奈の場合である。本名を名乗れない能年玲奈だが、それにしても「パンツも買えない」「(『あまちゃん』撮影時には)給料が5万円」など、あれほどの知名度と実績を誇る女優にしては、いささか信じがたいほどの「冷遇」ぶりが話題になった。
さらに、能年と同じレプロに所属する清水富美加も、芸能界を引退し 幸福の科学に出家した。そして、法名の千眼美子名義で『全部、言っちゃうね』(幸福の科学出版)を刊行、内幕を暴露している。
その内容をかいつまむと、デビューしてからしばらくの、5万円の月給制のときには、「実家だから、家賃も食費も支給されてませんでした。食事などの生活費も全部自分で払わなきゃいけなかったから、本当に生活できない額」であったと述べている。もっとも、人気が出てからは一気に年収1000万円に達したともいうが。
ともあれ、芸能事務所とのトラブルが昨今多く、世論を賑わす以上、芸能界の「雇用トラブル」についての分析は当然必要だろう。
この間の芸能人と事務所とのトラブルには、芸能事務所側の論理も当然あるし、また芸能人に対する愛情もある。一例としてあげられるのは、芸能界の重鎮として知られるバーニングの周防正雄氏の芸能に対する想いだ。雑誌『MEKURU』7号(ギャンビット)での小泉今日子に対し述べたくだりにそれは現れている。
「会った瞬間に『ああ、すごいな』って思ったんですよ。アゴが
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