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AIが奪う“長く働くなら一般職”の選択(中)

総合商社の一般職は7割が早稲田か慶応出身という現在

杉浦由美子 ノンフィクションライター

合併で誕生した太陽神戸三井銀行(現三井住友銀行)の入行式に出席した新入行者たち。男性約600人、女性900人=1
990年4月2日、東京都千代田区の日比谷公会堂拡大合併で誕生した太陽神戸三井銀行(現三井住友銀行)の入行式に出席した新入行者たち。男性約600人、女性900人=1 990年4月2日、東京都千代田区の日比谷公会堂
  三井住友銀行が4000人を再配置するという報道がされ、注目された。スマートフォンなどを使いネット決済が主流の現在、銀行の店舗には客が来なくなっている。そういう流れの中でAI(人工頭脳)を導入活用し、業務を効率化する。そうなると、店舗での接客や後方の事務作業はいらなくなっていく。したがって不要な人材が大量にでてくるのだ。

  銀行では大量の事務作業がある。伝票などの書類のチェック、そして、現金の扱いなどだ。しかし、それらを全部AIがやる時代がきた。

  むろん、これは銀行だけの話ではない。

  将来的には医者も弁護士も投資ディーラーもAIに仕事を奪われていくといわれるが、事務業務に関しては“今”AIに仕事を奪われる人たちが出てきているのだ。

  私はずっと女性の教育やキャリアについて取材してきた。その一記者の目で、女子の王道といっていい「一般職」がAIでどう変わっていくかを考えてみたい。

  今回は「銀行などの大手企業では総合職より一般職の方が長く働ける」という現状がどう変化していくかを見ていきたい。現在、女子のキャリアの勝ち組は「バリバリ働いて、キャリアを積み、高い地位に就くこと」ではなく、「出産・子育てをしながら持続して働く」ことになっている。そのため、大手企業の一般職は女子の就職先として花形といえる。しかし、AIの導入普及で一般職はどうなっていくのだろうか。

一般職の仕事は単純作業から応用力を使う仕事へ

  1990年代を通して、女子の進学先の主流が短大から4年制大学に逆転した。この理由は就職にある。企業が求める女子学生が短大から4年制大学に変わっていったのだ。なぜだろうか。一番大きな理由は事務作業のコンピューター化であろう。

  1990年代はパソコンがオフィスに普及した時代でもあり

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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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