1998年初出場から20年で日本サッカー界が迎えたのは世代交代ではなく時代の転換
2017年09月02日
勝てば6大会連続出場(02年日韓W杯は開催国枠で出場)をホームで決められる。しかし負ければサウジアラビアとのアウェー戦(9月5日)でさらに事態は混とんとする。ケガ人が多く、欧州はシーズンがスタートしたばかりでコンディションはベストではない。
オーストラリアにはかつてW杯予選での勝利はなく、今最終予選、十分過ぎるアドバンテージがあったはずのホームで、初戦UAE戦に逆転負けを喫するなど、日本代表はグループ首位に立ちながら、まるで崖っぷちに追い込まれたかの雰囲気を背負っていた。しかしそんな重苦しい空気を払拭したのは、20年前、初めてW杯切符を掴みとったジョホールバルでの死闘など知らない世代、2人の活躍だった。
前半41分、左の長友佑都(インテル)からのクロスに浅野拓磨(シュツットガルト)が裏を狙い思い切った飛び出しを見せ、そのまま左足で合わせて先制。後半37分には、チーム最年少、21歳の井手口陽介(G大阪)がゴール右上を狙った豪快なシュートで2点目を奪って豪州を突き放した。
井手口は代表わずか3試合目、浅野もW杯予選を戦うのは今回が初めてと、ハリルホジッチ監督指揮下で代表に選ばれた新戦力だった。
初出場から6大会連続でのW杯出場は、ブラジル(21回連続)、イングランド(6回連続)と、W杯常連国の仲間入りを果たす数字だ。
118分の死闘を制し、文字通り泥だらけで勝利したジョホールバルの歓喜から20年、5回目の最終予選突破をピッチで喜ぶ代表の姿には、これまでとは違う落ち着きや余裕が漂っていた。
「ここにいる誰一人、本大会に出場できる保障のある者はいません」
突破したばかりだというのに、長谷部誠主将が
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