旧来の材料、手法で再現を目ざす熊本城と名古屋城の建築費は割高が必至
2017年10月06日
先日、ある建設関係者から、日本の「お城の天守閣」の多くが建て替え時期にある、と聞かされた。
なるほど、国宝として何百年も残ってきたいくつかの城は別にして、名古屋城や大阪城を代表として多くの城の天守閣や周辺建築物が戦災で焼失、コンクリートで再建され、そのことが戦後復興シンボルともなっていた。1955(昭和30)年頃完成したとして、築60年以上。もはや建て替え時期だ。全国にそういうコンクリート製の城郭が100弱あるという。
たしかに筆者が入ったことのある名古屋城天守閣や大阪城天守閣という観光ビルは、もはや時代遅れというべき不便さだ。それは、これも筆者が入ったことのある国宝・松本城天守閣の不便さとはまったく性質が異なる。
名古屋城の建て替えにあたり、河村たかし名古屋市長は400年前そのままの再現を目指すという。材木、漆喰、土瓦
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