杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター
1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。
ペットが行方不明になったときにマイクロチップは有効か
ペットロスという言葉がひろまって久しい。犬も室内で飼うことが主流になり、家族としてペットを迎え入れるようになってきた。
そのため、ペットがいなくなることで、飼い主が大きなストレスを感じるケースが増えている。ペットロスはなぜ起きるかといえば、猫にしろ犬にしろ、ペットの寿命は人間のそれよりずっと短いからだ。しかし、ペットが死亡しなくても、ペットロスに襲われる可能性はある。
犬や猫が行方不明になり、飼い主が顔を青くする。犬や猫たちはお腹が空けば家に帰ってくることもあるが、タワーマンションに住んでいたら、自力では住まいまで戻れない。また、自宅から離れた場所で行方不明になった場合はペットも途方に暮れるだろう。
犬や猫が行方不明になるシーズンは夏だ。窓を開けるので、犬や猫たちが外に出てしまう。そのため、行方不明のペットを捜索する「ペット探偵」業者も夏が繁忙期だと、ジャパンロストペットレスキューの代表、遠藤匡王さんはいう。
戸締まりがしっかりしている冬はペットが外に出てしまうことは減る。しかし、年末年始のような長期休暇の時期には、遠出した先で犬が行方不明になることもある。
山奥を車で通ると、犬を自然と触れさせてあげたいと思って、リードを外すことがある。いつもなら「come!」と呼べば、戻ってくるのに、いくら呼んでも戻らない。捜索すると、
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