日本がスケート大国として築き上げてきた結晶
2018年02月18日
11月に右足の靭帯を傷めて3か月余り沈黙を保ってきた羽生結弦。その羽生が、ぶっつけ本番となった平昌オリンピックでSP、フリーともほぼ完璧に近い演技を見せて金メダルを獲得、オリンピック2連覇を果たした。
こんなことを成し遂げる選手が、とうとう日本から出てきたのである。
2月12日に江陵アイスアリーナで初練習を行ってから、羽生はジャンプの練習は最小限しか見せてこなかった。
「作戦が大事だと思っている」と事前の会見で語っていたが、最終的には、基礎点の高いルッツやループを避け、トウループとサルコウの、2種類の4回転しか入れなかった。
羽生結弦が宣言「クリーンに滑れば絶対に勝てる」――本番リンク公式練習後の会見詳報
だがそれが恐らく、勝利への鍵となったのである。
羽生は2016年の秋に4ループを、そして2017年には4ルッツを試合で成功させて、年々プログラムの難易度を上げていった。常に自分にプレッシャーを与え続け、チャレンジを課して止まるところを知らなかった。
だが彼を競技人生最大の危機に追い込んだのは、その4ルッツだった。2017年11月、NHK杯の公式練習中に、4ルッツの着氷で転倒。右足首の靭帯損傷という大きな負傷を負ったのである。
「思った以上に大変だった」という以外、詳しく語ろうとはしないものの、
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