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なでしこジャパンにベテラン川澄が招集された意味

11年ぶりに世界ランキングのベスト10陥落 8大会連続のW杯出場なるか

増島みどり スポーツライター

サッカー女子W杯準決勝のイングランド戦前半、ボールを追う川澄=2015年7月1日、カナダ・エドモントン拡大サッカー女子W杯準決勝のイングランド戦前半、ボールを追う川澄=2015年7月1日、カナダ・エドモントン
 2019年フランスW杯予選兼ねるAFC(アジアサッカー連盟)女子アジアカップヨルダン2018のメンバーが発表された18日、リストに2年ぶりに川澄奈穂美の名前があったため会見場は少しざわめいた。大会で5位に入ればW杯出場権を獲得できる。

  2011年のドイツW杯優勝メンバーで、その後もロンドン五輪、カナダW杯と「なでしこジャパン」の中核メンバーの1人だった。しかし16年のリオデジャネイロ五輪出場権をかけたアジア最終予選に敗れ、その後、佐々木則夫前監督から高倉麻子に代表監督が引き継がれてから呼ばれることはなかった。

  アメリカのシアトル・レインに所属する32歳のベテランは昨シーズンも6得点9アシストと安定した力を見せ、高倉麻子監督は「私が監督になって1年11カ月が経過したなかで45人以上代表に呼んで、チャンスを与えてきました。川澄は一度も呼んでいませんが、ずっと注目して追い続けていました」と、監督就任後初のベテランの招集について説明した。

  唐突にも受け取れるが、監督は以前から19年のフランスW杯に向かって、「ここまで若い選手には十分チャンスを与えたつもり。力の分かっているベテランも、ここからは重要な戦力として考えています」と、大一番を前にベテランをジョーカーに用意している様子をうかがわせた。裏を返せば、チャンスを十分与えてきたはずの若手にはないものを、ベテランに期待せざるを得ない事態ともいえる。

  また直近の公式戦で、2月に行われたアルガルべ杯ではオランダに1-6で大敗。カナダW杯で米国に2-5で敗れて以来のショックを受けた。

  試合運びにも不安は残る28日、先に合宿を始めていたチームに合流するため長崎に入った川澄は、代表招集の一報を受けた際の喜びと、それがW杯出場をかけた大舞台の直前だった驚きを口にし「2年間、代表チームへの気持ちは途切れさせたことはなかったので、準備はできていました」(日本サッカー協会HP)と、16年の五輪最終予選からは約半分入れ替わっている若いメンバーを前に挨拶。キャプテンの熊谷紗希や、現代表では最多のAマッチ数を持つ、阪口夢穂(みずほ)らの拍手に迎えられた。 ・・・続きを読む
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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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