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セクハラ告発記者が最初に相談したのは女性上司

一般に「私も我慢したからあなたもしなさい」というプレッシャーが苦しめる

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 『週刊新潮』で女性記者へのセクハラが報道された財務省の福田淳一事務次官は辞任をした。福田氏はセクハラを否定している。

 この騒動をきっかけに、女性記者問題が注目されている。2000年代終わりぐらいからだろうか。急に政治経済の取材現場に女性記者が増えた。そのため、マスコミが女性記者を利用してきたことを批判する記事もすでにいくつか出ている。私は少し視点を変えてみたい。女性記者たちの感覚の変化や、女性管理職の難しさについて考えてみたい。

相談した上司は女性だった

福田淳一財務事務次官のセクハラ発言問題について記者会見するテレビ朝日の篠崎浩取締役報道局長(右)と長田明広報局長=2018年4月19日、東京都港区拡大福田淳一財務事務次官のセクハラ発言問題について記者会見するテレビ朝日の篠崎浩取締役報道局長(右)と長田明広報局長=2018年4月19日、東京都港区
 今回、セクハラを告発したのはテレビ朝日の記者だと判明した。この記者はまず上司にセクハラの事実を報道するように相談したが、それは難しいと言われ、不満に思い、音声データを『週刊新潮』に持ち込んだという。

 テレビ朝日が福田氏のセクハラを報道するのは無理だとしても、上司が財務省に抗議すれば、女性記者は週刊誌での告発に踏み切らなかったのではないか。そして、大抵、女性社員からセクハラの相談を受ければ上司が動き、先方にクレームを入れる。

 しかし、テレビ朝日は週刊誌報道で大騒ぎになってようやく、財務省に抗議をしている。なぜ、最初に相談を受けた段階で、上司は先方に連絡をしなかったのか。それが非常に不思議だったが ・・・ログインして読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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