「原稿を取ってくるのが第一」という風習と「物腰の柔らかさ」につけ込む権力者
2018年05月16日
確かに、取材相手に対して、上司や編集部が女性記者、女性ライターを当てる事がある。「女性特有の物腰の柔らかさ」から口が滑らかになる、という部分は否定できないからだ。そしてそれによって、ネタが取れれば、それは女性記者にとっても本望なはずである。むしろ、勲章ぐらいに周囲から思われる事もある。
しかし、「女性特有の物腰の柔らかさ」につけ込んだセクハラも少なくない。前記したように#MeTooには特に、敏感にならなければいけない現在にもかかわらず、どうも自覚がない人が多いようだ。
政治家、官僚だけでなく作家、有識者からのセクハラも多々、聞く話である。有名作家が原稿を取りにきた女性記者に対して、セクハラ的罵倒をし、彼女が泣きはらして会社に戻ってきたなどという事も実際に起きている。
そうまでして原稿を取ってこなければいけないのか、という疑問を抱く読者の方もいらっしゃるであろう。が、メディアの世界は独特の風習があり、「それでも原稿を取ってくる」のが第一義というのは残念ながら揺るいでいない。先ほど記した「有名作家のセクハラ罵倒の件」は
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