ルール改正は有利。表現力を国際ジャッジに評価されてほしい
2018年07月12日
7月1日、世界中のスケート関係者があっと驚くニュースが流れた。高橋大輔(32)、競技復帰宣言である。
高橋が正式に競技引退宣言をしたのは2014年10月だった。最後に出場したのはその8カ月前のソチオリンピックなので、競技復帰は4年と数カ月ぶりとなる。
高橋はソチオリンピックシーズン終了後、1年間の休養宣言をしていた。身体的に落ち着いたらいったん競技に戻ってきて、最後の舞台を華々しく見せてくれるだろうと思っていただけに、中途半端なタイミングの引退宣言には不意をつかれた。
高橋がジュニアからシニアにあがってきたのは、ソルトレイクシティオリンピックが終了した翌シーズン、2002年の秋のこと。日本の女子が本格的に世界のトップで競い始め、フィギュアといえば女子にばかりスポットライトが当てられてきた。そんな中で高橋は、日本人離れした音楽表現などで高い評価を受け、男子フィギュアに新たな地位を築き上げてきた。
だがどれほど人気者になっても思い上がったような態度を取ったり、他人を見下すような態度をしたりする高橋大輔を、これまで一度も見たことがない。
「日本のエース」と長年呼ばれてきたのは、成績だけでなく、後輩たちの模範になるだけの人格を備えていたからこそ、自然についた呼び名だった。
高橋本人は、2017年の全日本選手権を見て刺激を受けて、現役復帰の思いを高めた、と語ったものの、筆者はその気持ちはもっと以前から芽生えていたのではないかと推測している。
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください