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世界遺産・二条城で夏の朝餉を

朝から活動する観光客を意識 名庭園をながめながらの京料理

薄雲鈴代 ライター

 今や誰もが、特別な京都を経験してみたいという。

 朝7時ごろの市バスには、通勤の人に混じって、大きなトランクを引きずった海外からの旅行者をよく目にする。はやばやと活動する観光客の動向を見越してか、京都市は観光施設の開館を早めている。世界遺産の二条城も7月から9月30日まで、朝8時から入城できる。

 街の真ん中にある二条城は、慶長8年(1603)、徳川家康が上洛の際の宿泊所として築城した平城である。往時の姿をとどめる国宝二の丸御殿の鶯張りの廊下を、観光客のまだいない朝の静寂に、ゆっくり歩くのも贅沢なひとときである。部屋数33室、800畳もある御殿には、かの有名な松鷹図に虎や豹など、金壁障壁画が各部屋を彩り、何度訪れても圧倒される。

 さらに、事前に予約を入れてうまくいけば、本丸御殿の北側にある香雲亭で京ゆば粥御膳の朝食がいただける。

 半世紀前に作庭された昭和の名庭・清流園に建つ香雲亭は、京都の豪商角倉家の建材でもって建てられた風雅なあずまやである。庭園の奇石も樹木も、大堰川や高瀬川を開削した角倉了以ゆかりのものだ。ときおり茶会や結婚式など特別な催しに使われるが、通常は非公開である。そこで1日40食限定の朝御膳が供される。 ・・・ログインして読む
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筆者

薄雲鈴代

薄雲鈴代(うすぐも・すずよ) ライター

京都府生まれ。立命館大学在学中から「文珍のアクセス塾」(毎日放送)などに出演、映画雑誌「浪漫工房」のライターとして三船敏郎、勝新太郎、津川雅彦らに取材し執筆。京都在住で日本文化、京の歳時記についての記事多数。京都外国語専門学校で「京都学」を教える。著書に『歩いて検定京都学』『姫君たちの京都案内-『源氏物語』と恋の舞台』『ゆかりの地をたずねて 新撰組 旅のハンドブック』。

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