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[3]海外組が各地の個性もちよるジャパンウェー

東京五輪のオーバーエージ枠を含めた競争意識を植え付ける森保監督

増島みどり スポーツライター

 3日、森保一監督(49)は、日本代表とU-21(2020年東京五輪代表)との「兼任監督」として初仕事に臨んだ。

 会見はJFAハウス(東京都文京区)の会議室で行われたが、ロシアW杯後の代表を引き継いだ兼任監督への注目を示すように空席は一切なく、テレビカメラも全局が据える。これまでの五輪代表の会見とは異なる景色に、監督自身が兼任の重みを改めて強く感じたのではないだろうか。

 14日に始まるジャカルタアジア競技大会のメンバー発表会見で、監督は予選が免除されているU-21の今大会での目標を「ベスト4以上。それが世界につながる成績になる」と、高い目標を設定した。グループリーグは14日のネパール、パキスタン(16日)、ベトナム(19日)と対戦し、目標となるベスト4をトーナメントで競う。

 前回、手倉森誠監督の指揮下で臨んだ仁川アジア大会はベスト8で地元・韓国に敗退。前々回の2010年は中国・広州大会で、関塚隆氏(現技術委員長)が監督を務めており、日本は初優勝を飾っている。

 この結果が12年のロンドン五輪ベスト4に繋がっており、予選免除の東京に向け、今大会は勝ちにこだわって試合を運べる貴重な真剣勝負の場になる。

 また監督は、ロシア大会終了後に、OA枠(23歳以上の選手が3人出場可能)に対して、日本代表の本田圭佑、長友佑都、香川真司らが強い意欲を示している点について、「最終的に誰を選ぶかは未定だが」と2年先の前提としたうえで、「日本代表として支え、レベルアップし、貢献したい、と言ってくれて有難いし、心強いしうれしい」と手放しで歓迎。五輪が近くなると必ず話題に上がるOA枠だが、監督はすでにU-21の選手たちに「OAも含めての競争になる、と明言している」という。

 ともすれば同年代だけをライバルと想定しがちな若い選手たちに、W杯を3回も経験している本田、長友のような選手たちを「ライバル」とし、競争心を常に持つよう仕向ける指導は、一見穏やかに見える森保氏の、厳しさをうかがわせるマネージメントだろう。

技術力、俊敏性、持久力、組織力、勤勉さ、粘り強さ、フェア……

 7月26日、就任会見では、集まった多くの報道陣を前に森保監督登場より先に、田嶋幸三会長と、関塚技術委員長がパワーポイントやビデオを使ってロシア大会を総括、それを森保氏起用の理由とするレクチャーが行われた。

 田嶋会長は席上、「ジャパンウェー、日本人の良さを活かすサッカーのイメージを共有していきたい」と、20年の五輪、22年のW杯カタール大会両方を見据えた。

 「日本の技術力、俊敏性、持久力、組織力、勤勉さ、粘り強さ、フェア、全てを出せた大会でもあった ・・・ログインして読む
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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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