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首都高地下化で日本橋復興へ――民と官の欲と夢

武田徹 評論家

 水が戻ったとなると次は「空」だ。

 日本橋の上空を覆う首都高を付け替えることができないか。それは地元の長く強い願望だった。その声に応えて扇千景国土交通大臣(当時。以下同様)が2003年8月に「日本橋 みちと景観を考える懇談会」を設置、検討を始めさせた。その流れに更に勢いをつけたのが小泉純一郎首相で、05年12月に奥田碩日本経団連会長、作家の三浦朱門氏、伊藤滋早稲田大教授(都市計画)、中村英夫武蔵工大学長(土木工学)の4人からなる有識者会議「日本橋川に空を取り戻す会」を設置させる。同会は翌9月に「日本の都心の象徴ともいえる日本橋地区」の美しさと魅力を創出する事業の「早急な実施を強く期待」する提言書をまとめた。

 こうした提言の流れが、建設から半世紀を経て老朽化が懸念される首都高を改修する動きと合流する。2014年11月に事業許可された首都高更新計画の中には都心環状線竹橋~江戸橋間を地下化する事業費として1412億円が盛り込まれた。

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筆者

武田徹

武田徹(たけだ・とおる) 評論家

評論家。1958年生まれ。国際基督教大大学院比較文化専攻博士課程修了。ジャーナリストとして活動し、東大先端科学技術研究センター特任教授、恵泉女学園大人文学部教授を経て、17年4月から専修大文学部ジャーナリズム学科教授。専門はメディア社会論、共同体論、産業社会論。著書に『偽満州国論』、『流行人類学クロニクル』(サントリー学芸賞)、『「核」論――鉄腕アトムと原発事故のあいだ』『戦争報道』、『NHK問題』など。

 

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