日本人初の五輪・日本代表兼任監督のもと、実績不問の若葉マークの代表選手に大変身
2018年09月21日
ワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本代表(FIFAランキング55位)が、ロスタイムにベルギー(同大会3位)の強烈なカウンターを受けて敗れてから2カ月と9日目、22年カタールW杯を目指す新チームが臨んだ「キリンチャレンジカップ2018」対コスタリカ戦(同ランキング32位)吹田・パナソニックスタジアムで長い航海をスタートさせた。
北海道胆振地方で地震が発生したため、7日に予定されていたチリ戦が中止に。地元、関係者の力で日本代表は厚遇のなか大阪に移動し、森保一監督は選手に「どれほど恵まれているかを重く受け止めて欲しい。そして被災された方々、人命救助、復旧に尽力する方々にも恥ずかしくない、心のこもったゲームをしよう」と奮起を促した。
先発メンバーの平均年齢はロシア大会よりも3歳ほど若くなったが、注目すべきは年齢以上に、日本代表として厳しい国際試合を戦った指標となるべきAマッチ数だろう。
1998年に日本が初めてフランス大会に出場した以後、4年後を目指す新チームの初戦で二けたまでフレッシュな顔ぶれに一変したのは初めてだ。ロシアW杯前の親善試合では、西野朗監督の初戦(ガーナ戦)の先発はAマッチ数合計が616試合。経験重視という超熟成から変えながらも、フレッシュ=若さとしていない点に、兼任監督のメッセージが隠れているのかもしれない。
先発には、32歳の最年長でキャプテンに指名されながらAマッチは8試合の青山敏弘(広島)、28歳で代表デビューをした佐々木、昨年のJリーグMVPの小林のような百戦錬磨の大ベテランがいる。日本代表最大の過渡期、とされるロシアからカタールへ、森保監督は先ずは絶妙なバランスを取って「針路」を変える舵を切ったようである。
これまでは経験、実績が代表を「ここぞ」の場面で救ってきたともいえる。しかし監督は、今回は海外組のベテラン勢を招集していないなか、顔ぶれをフレッシュにする半面、サッカーでは「背骨」と言われる重要なセンターラインに、東口、槙野、青山、小林と30代のキャリア豊富なベテランをどっしり構える
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください