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地方で広がる中小企業支援の拠点「Biz」(上)

お金をかけずに売り上げをアップさせる試み、静岡・富士で全国サミットを開催

大矢雅弘 朝日新聞天草支局長

 「Biz(ビズ)」と呼ばれる中小企業の支援拠点が全国に次々と開設されている。「ビズ」はビジネスの略語で、中小企業の経営者や創業をめざす人の相談に無料で応じる取り組みだ。「お金をかけないで売り上げアップを実現する」という原則を掲げる各地のビズがあげた実績の数々に注目が集まっている。

 ビズのルーツは静岡県富士市が2000年8月に開いた市産業支援センター「f-Biz(エフビズ)」だ。静岡銀行出身で、41歳で創業支援機関に出向後は起業家支援に奔走していた小出宗昭さん(59)に富士市が声をかけて開業した。開設から10周年を迎え、中小企業などの累計相談件数は3万件を超え、相談した企業・経営者の約7割で売り上げ改善につながったという。

静岡県富士市で開かれた「第1回全国Bizサミット」=2018年8月24日、富士市産業支援センターf-Biz提供拡大静岡県富士市で開かれた「第1回全国Bizサミット」=2018年8月24日、富士市産業支援センターf-Biz提供

 このエフビズをモデルに、全国に広まった各地のビズが一堂に会する「第1回全国Bizサミット」が8月下旬、富士市で開かれた。サミットには、台風の影響で欠席した長崎県新上五島町を除き、北は北海道釧路市から南は宮崎県日向市まで17ビズのセンター長と、市長や町長を含む自治体幹部らが参加。地域の産業振興に向けた基本理念を定めた「サミット宣言」を採択した。

 サミット宣言は「相互の支援力及び連携力の向上を図り、地方産業の活性化、地方創生につなげるという共通の目的を確認した」とし、すべての業種・業態の幅広い創業・経営課題に応える▽相談者ごとに強みを見つけ、具体的な解決策を提案する▽結果が出るよう継続的に支援する、との3項目を基本理念に掲げた。

宮崎県日向市の「角打ち営業」

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筆者

大矢雅弘

大矢雅弘(おおや・まさひろ) 朝日新聞天草支局長

1953年生まれ。長崎、那覇両支局、社会部員、那覇支局長、編集委員。その後、論説委員として沖縄問題や水俣病問題、川辺川ダム、原爆などを担当。2016年5月から現職。著書に『地球環境最前線』(共著)、『復帰世20年』(共著、のちに朝日文庫の『沖縄報告』に収録)など。

 

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