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地方で広がる中小企業支援の拠点「Biz」(上)

お金をかけずに売り上げをアップさせる試み、静岡・富士で全国サミットを開催

大矢雅弘 朝日新聞天草支局長

 各地のセンター長が登壇し、「これが中小企業売り上げUPの極意」と題して中小企業支援の好事例を紹介するパネルディスカッションもあった。発表したセンター長らにとりわけ強い印象を残したのが「ひむか-Biz」(宮崎県日向市)の長友慎治センター長(41)が紹介した事例だ。

 長友さんによると、日向市で1960年(昭和35)年創業の酒販店「米良商店」を営む米良重人さん(58)が昨年5月2日に相談に訪れた。米良さんは日本酒の利き酒師の資格を持ち、全国の酒蔵から自分が自信を持って勧める商品のみを仕入れて販売してきている。店舗を訪れた長友さんは、店内に並ぶ珍しい日本酒のラインアップや、店内が比較的に広いことから「角打ち」営業をすることを提案。米良さんは約1カ月後の6月2日から毎週金曜日に角打ち営業を始めた。

 スタート時に長友さんは「やると決めたら毎週金曜日は必ず開けてください」という一つの約束の厳守を求めた。その約束を守った米良さんは、クリスマスや正月なども角打ちを続けた。そんな米良さんを応援するように、角打ち営業を1日も欠席しないお客さんまでできた。

 その結果、1年が過ぎた時には、1回当たり平均20人、多い時は30人くらいが訪れるようになっていた。 ・・・ログインして読む
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筆者

大矢雅弘

大矢雅弘(おおや・まさひろ) 朝日新聞天草支局長

1953年生まれ。長崎、那覇両支局、社会部員、那覇支局長、編集委員。その後、論説委員として沖縄問題や水俣病問題、川辺川ダム、原爆などを担当。2016年5月から現職。著書に『地球環境最前線』(共著)、『復帰世20年』(共著、のちに朝日文庫の『沖縄報告』に収録)など。

 

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