東京五輪のシミュレーションとなる日本開催、試される「終着と切り替え」
2018年10月03日
台風24号が列島を駆け上がった9月最後の日曜、多くの交通機関がストップしJリーグをはじめ多くのスポーツイベントが中止になったが、横浜アリーナでの世界バレー2試合目となる日本対オランダ戦は強行された。過去例のないレベルで交通機関がマヒするなかで主催者側の対応の遅さは指摘されるが、それでも決して少なくない人々がこの試合を観戦しようと集まったほうに驚かされた。目の肥えたバレーボールファンにとって、この試合は重要な意味があったからだろう。
開幕のアルゼンチン戦でストレート勝ちした勢いで2-2のフルセットまで食い下がるが、最終セットで13対14まで粘りながら、平均身長が187センチと世界屈指の高さとパワーを持つオランダに、最後は力で押し切られてしまった。1次リーグ5試合を「全勝で抜ける」(中田監督)と目標を掲げただけに、最初の「山場」で早くも手痛い黒星を喫した形だ。
「非常に悔しい。選手はよく戦ったと思うが、肝心な1点を取りきれないのが世界との差です」
中田監督は試合後の会見で惜敗に表情を固くした。日本女子バレーにとってオランダは成長を測る指標としての存在でもある。
今年5月、愛知県豊田市でネーションズカップが行われた際にもオランダと対戦し0-3のストレート負けをしている。すでに世界選手権の2試合目で対戦するのが決まっていただけに、監督自身「ふがいない試合をして本当に申し訳ありません。選手より私の問題です」と、チームの指揮を執って2年目に直面した大きな壁に珍しく涙をこぼしていた。若い選手たちも自信を失ったが、中田監督に常に指摘される「戦う姿勢」を見つめる機会にもなったという。
今夏ジャカルタで行われたアジア大会でもメダルを争う3位決定戦で韓国に敗退。
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