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卓球Tリーグは強化と普及の起爆剤になるか

プロリーグ開幕で「世界一の試合を」と期待する松下浩二チェアマンの信念

増島みどり スポーツライター

 開幕まで(24日男子、25日女子、共に両国国技館)3週間となる3日、日本記者クラブで卓球のプロリーグ「Tリーグ」の松下浩二理事長(51)が会見を行った。

 「日本にプロリーグが生まれ、これで選手たちは海外に行かなくても国内でトップレベルでの強化が行える。子どもたちには夢と希望を、大人には健康を与えて、日本を元気にするようなリーグを目指していきたい」と、力強く「所信表明」をした。卓球人口は約70万人と言われる。オリンピック、世界選手権での好成績を背景に、高齢者でも十分に楽しめる「健康増進」を目指せる競技でもあり、気軽に卓球を楽しめるクラブ等が増加傾向にあるという。こうしたなか、日本のトップ選手たちによる試合を毎週観戦できるTリーグの発進に期待が集まっている。

 中国、ドイツといった強豪国にはプロリーグがあるが、日本選手が海外で実力を磨こうとすれば従来、こうしたリーグに参戦するため海外を転戦しなければならなかった。4度の五輪出場を経験する松下理事長自身、日本で初のプロ選手としてブンデスリーガ(ドイツ)に参戦し、その後もフランス、中国など世界のプロリーグを経験。誰よりも強化のために国内にプロリーグ設立を望んでいた。

 参加チーム男子は

 ◆T・T彩たま

 ◆木下マイスター東京

 ◆岡山リベッツ

 ◆琉球アスティーダ

 木下には、リオデジャネイロ五輪でシングルス銅メダルを獲得した水谷準(29)、東京五輪を狙うホープ、張本智和(15)が所属し、開幕戦ではT・T彩たまで、リオ五輪団体銀メダルの吉村真晴(25)が対戦する。両国国技館の土俵のある位置に一台の卓球台をステージのように設置し、ライトによる舞台効果も取り入れる予定で、卓球ファンには夢のような世界最高峰の一戦となるに違いない。

女子では石川佳純が‘ハードル’超えて滑り込みでの参戦

 女子の参戦クラブは

 ◆木下アビエル神奈川

 ◆トップ名古屋

 ◆日本生命レッドエルフ

 ◆日本ペイントマレッツ

卓球・世界団体選手権のウクライナ戦の二番手で出場した石川佳純=2018年5月3日、スウェーデン・ハルムスタッド卓球・世界団体選手権のウクライナ戦の二番手で出場した石川佳純=2018年5月3日、スウェーデン・ハルムスタッド
 日本生命には、平野美宇、早田ひな(ともに18)と、日本の女子卓球で「ゴールデンエイジ」と言われる高校生エースが所属する。
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