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TBSに勢いを与えたドラマ「JIN」[13]

オウムビデオ問題での打撃から復元させた「日曜劇場」の伝統の力

川本裕司 朝日新聞記者

大沢たかおの主演が決まるまでに10カ月

 こうした厳しい空気のなか、一筋の光を示したのが09年10月から日曜夜9時の「日曜劇場」で放送されたドラマ「JIN-仁-」だった。医師が幕末にタイムスリップする奇抜な設定ながら強いメッセージ性が好評だった。

TBSのドラマ「JINー仁ー」の主演を務めた大沢たかお=2010年拡大TBSのドラマ「JINー仁ー」の主演を務めた大沢たかお=2010年
 ただ、「JIN」は難産だった。06年4月に原作の漫画単行本の第1巻を読み、プロデューサーだった石丸彰彦(44)=現・編成部企画総括=は連続ドラマ化を決意。タイムスリップする設定から主役はなぞに満ちた俳優がいいと考えた。そこで01年から連続ドラマに出演していなかった大沢たかおに白羽の矢を立てた。07年7月、大沢の個人事務所を訪ね、企画書を置いて出演を依頼した。

 しかし、結果は「検討します」ということだった。いいドラマになる自信があった。意地もあり連絡を取らないでいると、10カ月後の2008年5月、承諾の返事が電話であった。最初のイメージで相手役に決めていた綾瀬はるかには1年間待ってもらっていた。

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筆者

川本裕司

川本裕司(かわもと・ひろし) 朝日新聞記者

朝日新聞記者。1959年生まれ。81年入社。学芸部、社会部などを経て、2006年から放送、通信、新聞などメディアを担当する編集委員などを歴任。著書に『変容するNHK』『テレビが映し出した平成という時代』『ニューメディア「誤算」の構造』。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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