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異次元の選手への第一歩、大谷の大リーグ新人王

高い才能への評価で大差の受賞、打者としては来年5月、二刀流では再来年に復帰

出村義和 ジャーナリスト

本拠地での初打席で3点本塁打を放つ大谷=2018年4月3日、米アナハイム拡大本拠地での初打席で3点本塁打を放つ大谷=2018年4月3日、米アナハイム
 その受賞をニュース速報で流すテレビ局もあった。日本人としてイチロー(マリナーズ)以来17年ぶり、4人目となる新人王。有力な対抗馬の存在、右ヒジ故障による長期欠場など不安要素もあり、心配する声も少なくなかっただけに、その選考結果はまさに国民的関心事のように感じられた。

 「野球の神様」ベーブ・ルースからさかのぼること、およそ一世紀。大谷翔平(エンジェルス)のメジャーにおける本格的な二刀流への挑戦は歴史的な「出来事」から「快挙」として球史に刻まれることになった。

 結果は圧勝。開票前の心配は杞憂に過ぎなかった。投票はエンジェルス所属のア・リーグの15都市、各2人の全米野球記者協会の記者によって行われた。3名連記制で1位票に5点、以下3点、1点が与えられ、その合計得票で決定する。

 大谷は30人中25人から1位に選ばれるなど127得点を獲得、最大のライバルとみられていた2位のミゲール・アンドゥハー(ヤンキース)に38点の大差をつけての受賞となった。

 二刀流という鮮烈なインパクト。そして、それが本物であることを証明した初登板初勝利、3試合連続ホームランという開幕直後の大爆発。右ヒジの故障にめげず、打者に専念した9月には4月に続く月間最優秀新人に選ばれる大活躍。投手として規定投球回数にはるかに届かず、打者としても規定打席数に足りなかった。しかし、それでも4勝2敗、防御率3.31を残し、打率2割8分5厘、22ホーマー、61打点、10盗塁をマークした。

 単純に成績比較でみれば、アンドゥハーの方に分があった。合わせて114試合しか出場のない大谷に対して、149試合で打率2割9分7厘、27ホーマー、二塁打47本、92打点の成績を残しているのだから。しかし、守備面でマイナスがあった。 ・・・ログインして読む
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筆者

出村義和

出村義和(でむら・よしかず) ジャーナリスト

ジャーナリスト。1950年、東京生まれ。法政大学社会学部、ユタ州立大学ジャーナリズム科卒。ベースボールマガジン社でアメリカ総局特派員、週刊ベースボール編集長などを務め、86年からフリー。ニューヨークを拠点に、スポーツから政治、ビジネスまで幅広い範囲をカバー。2005年に帰国後、新聞、雑誌などに執筆する一方で、スカパー!「MLBライブ」の解説を務め、09年からはJスポーツでMLBの解説者となる。著書に『英語で聞いてみるかベースボール』『メジャーリーガーズ』など。

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