メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

平成から新たな元号へ

 平成も残りわずかである。自分の人生の約半分を占める平成に対する感慨は大きい。平成が始まったときには、天安門事件やベルリンの壁の崩壊などがあり、その後、冷戦が終結するなど時代の変わり目を感じた。新たな年号も大きな歴史の節目になるように予感する。

 明治以降は、新しい天皇の即位と改元とがセットの代始改元が行われているが、過去はそれだけではなかったようだ。慶応から明治になったときは明治維新による改元である。改元には、代始改元、祥瑞改元、災異改元、革命改元があるそうだ。代始改元は君主たる天皇の交代によるもの、祥瑞改元は吉事を理由とするもの、災異改元は凶事の影響を断ち切るためのもの、革年改元とは、政治変革が起きると言われる辛酉の年と甲子の年に行う改元とのことだ。最近では1981年と1984年が辛酉と甲子の年に当たり、60年ごとに繰り返すが、1864年の甲子年まで行われていた。1924年にできた甲子園球場の名前もここからきている。

災異改元

 本稿の興味の対象は、災異改元である。天変地異、疫疾、兵乱などの厄災を避けるための改元である。これまで、大きな災害が起きると改元されてきた。以下には地震災害との関係について見てみる。

 地震との関わりがありそうな改元としては、938年の承平から天慶、976年の天延から貞元、1097年の嘉保から永長、1099年の承徳から康和、1185年の元暦から文治、1293年の正応から永仁、1317年の正和から文保、1326年の正中から嘉暦、1362年の康安から貞治、1449年の文安から宝徳、1596年の文禄から慶長、1704年の元禄から宝永、1831年の文政から天保、1855年の嘉永から安政などが候補に挙げられる。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

福和伸夫

福和伸夫(ふくわ・のぶお) 名古屋大学減災連携研究センター長・教授

1957年に名古屋に生まれ、81年に名古屋大学大学院を修了した後、10年間、民間建設会社にて耐震研究に従事、その後、名古屋大学に異動し、工学部助教授、同先端技術共同研究センター教授、環境学研究科教授を経て、2012年より現職。建築耐震工学や地震工学に関する教育・研究の傍ら、減災活動を実践している。とくに、南海トラフ地震などの巨大災害の軽減のため、地域の産・官・学・民がホンキになり、その総力を結集することで災害を克服するよう、減災連携研究センターの設立、減災館の建設、あいち・なごや強靭化共創センターの創設などに力を注いでいる。

福和伸夫の記事

もっと見る