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壊れゆくAV女優というセーフティネット(下)

風俗かAVかという選択 名誉をとるか命の保証を選ぶか、その選択肢が消えつつある

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 2回にわけて、AVが女性にとってセーフティネットでなくなっていることについて書いている。昨今、AV女優が風俗で働くケースが増えており、それがどういう意味をもつかについて、今回は言及していきたい。

カリスマAV男優の「ゴッドハンド」はフィクション

 前回、今時の高級風俗の世界では、AV女優という肩書きが付加価値になっていることを書いた。これは女性向けの風俗にも通じるようで、AV男優が出張ホストとしてサービスを提供する店も出てきている。ある店では2時間で6万円という値段のAV男優ホストもいる。

 女性にもAVファンはいて、AV男優をアイドルのようにみているので、その層が利用するのだろうか。このAV男優の出張ホストサービスをネットTVで取り上げていて、女性出演者が「AV男優のようなプロだと安心ね」とコメントをしていた。ようはAV女優や男優はセックスのプロと思われている。しかし、彼らはパフォーマンスとしてのセックスを見せる仕事をしているわけで、実際の性的なサービスのプロではない。

 「ゴッドハンド」と称された有名AV男優は、実際、彼の指技は女優に痛みを与えるので、干されていった。彼はカメラの位置を把握して、女優の身体の向きを変えるなどは得意で、演者としては優秀だったが、女性に快楽を与えることはできなかったようだ。

 AV女優も同じで、映像内でのパフォーマンスを追求するプロだから、リアルな性的なサービスは巧みではないように思える。それでも、 ・・・ログインして読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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