Bリーグ発足と新戦力で劇的化学反応、44年ぶりの五輪へ前進
2019年03月04日
バスケットボールの日本代表チームのニックネームを「ハヤブサ」から「アカツキ」に変更したのは2016年春だった。あれから3年が経ち、日本男子バスケットボール界は本物の暁を迎えたかのようだ。
2月24日、今夏、中国で開催されるバスケットボールのW杯出場権をかけて、日本代表はアジア2次予選最終戦にカタールと対戦。ドーハでのアウェーを96対48で制して、自力での予選突破では1998年ギリシャ大会以来21年ぶりとなるW杯出場(32カ国)を果たした。2020年の東京五輪の開催国枠を決定する3月30、31日に行われるFIBA(国際バスケットボール連盟)理事会への最大級のアピールとなり、モントリオール以来となる44年ぶりの五輪出場(12カ国)にも力強く前進した。
2月25日、成田空港に選手が到着するとロビーにはこれまで考えられなかった、ファンの出迎えが。選手たちは戸惑い、テレ笑いしながらロビーを抜け、突破決定を祝う会見と祝賀会へと軽快に歩いて行った。
W杯予選は2017年11月、ホームでスタート。フィリピンに敗れ、最初のアウェーとなった強豪、オーストラリアとの一戦では58対82と、力の差を見せつけられた完敗を喫し、アルゼンチン人、フリオ・ラマス監督(54)の改革がチームに活かしきれない状態にジレンマもあった。
2018年になって台湾、フィリピンとの2ラウンド目を迎えたものの、結局悪い流れを変えられずに、3カ月間で泥沼の4連敗と、W杯も五輪も可能性は限りなく低くなってしまった。しかし、コートのどん底に落ちた日本代表は、ここから一歩、一歩、劇的な化学反応とともに這い上がって行く。
4連敗後の4月には、身長210センチでNBAでのプレー経験を持つファジーカス・ニック(33=川崎)が、アメリカから日本国籍を取得し、日本人、ニコラス・ライアン・ファジーカスに。6月の豪州戦を前にすぐに日本代表に選出された。
2次予選に入ると、八村に加え、田臥勇太(栃木)以来史上2人目のNBAプレーヤーとなった渡辺雄太(24=メンフィス・グリズリーズ)が加わる。コンビはランキングでは格上のイラン戦で43点を奪取し13年ぶりに同国から勝ち星をもぎ取った。
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