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学校が地域に出て行く時代が来ている

PTA役員が決まらないなら関われる仕組みに変えればいい

岩崎賢一 朝日新聞バーティカルメディア・エディター

地域の課題を学校で子どもたちが解決していく時代に

――地域住民が学校にコミットしているそうですが、それはどういうことですか。

カラフルな学校3拡大横浜市立日枝小学校の学校教育目標のイメージ図
 WIN-WINの関係を地域と作れるかだと思います。今までは、お客さんのようにして地域の人に学校に来てもらうことが多かったと思います。そうではなく、逆に学校が地域に出ていかないといけない時代だと思います。

 校長や教師は、学校がある地域の課題を知って、その課題解決を学校が引き受けていくようなスタイルに変えていくということです。

 これがSDGsでは大切な視点です。

 学校が地域の課題に目を向けてくれて取り組んでくれる仲間と理解されれば、地域の人たちもうれしいのです。子どもも関わってくれているとなると強いです。会議でも、子どもが質問をしただけで聞いてくれます。大人も怒らないし、喧嘩にならない。そうすると和やかに話が進んでいく。子どもの力で、今まで動かなかったことが動いていくかもしれないのです。

 地域や社会の課題を、大人でも解決できないのだから子どもには解決できない、と決めつけてしまうと、その課題はずっと解決できないでしょう。子どもに委ねたり、学校と一緒に取り組んだりしていく中で、新しい糸口が見つかる可能性があると思います。そうなると好循環が始まります。地域はもっと学校に協力しようとなるし、学校の教師たちも地域の人が応援してくれるとうれしくなります。お互い、何かあったときに協力しようという雰囲気になっていきます。

カラフルな学校3拡大横浜市立日枝小学校の壁に貼られていたスローガン

PTA役員が決まらないなら関われる仕組みに変えればいい

――公立学校は、PTAとの関係も大切になってくると思います。ただ、ここでも課題があり、役員改選期には悩む保護者も多いと思います。

 PTAも同じです。子どもたちには「あなたたち学校の係をすすんでやりなさい」と言いながら、PTAの役員改選となると保護者たちはシーンとしてしまいます。それなら、みんなができる形にもっと変えていけばいいという、クリエイティブな発想をしていくことが大切です。それを後押しするのが学校だったり、地域社会だったりします。学校、地域、PTAの3者が同じ目標に向かってサポートし合う。そうすると、それを見ている行政もサポートし始めます。

 これを維持するためには、それぞれが変わり続けないといけないのです。止まってしまうと、どこかで制度疲労やマンネリ化をしてしまいます。批判や反対めいたことを言う人たちに変わり続けていくことを見せ続けていかないと、つぶされてしまうこともあるでしょう。好循環をどう回し続けるのかは、リーダーが考えることです。だから、校長は自己変容をし続けることが必要なのです。

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞バーティカルメディア・エディター

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当、オピニオン編集部「論座」編集を担当を経て、2020年4月からメディアデザインセンターのバーティカルメディア・エディター。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

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