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深まる辺野古新基地の「闇」、沖縄の今を見る

柴山哲也 ジャーナリスト

拡大埋め立て工事が進む辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸=2019年5月13日、沖縄県名護市、朝日新聞社機から

選挙結果を認めない政権、辺野古は「工事続行」でいいのか

 平成最後の国政選挙となった衆院補欠選挙で、沖縄ではオール沖縄が推薦する屋良朝博氏が自公推薦候補を破って当選した。昨秋の沖縄知事選でも野党が推す自由党の玉城デニー氏が圧勝したのは記憶に新しい。屋良氏も玉城氏も辺野古新基地建設反対、工事の中止を公約に掲げて当選した。

 立て続けに行われた選挙の結果、沖縄民意は辺野古建設にノーを突き付けた。補選前の新基地建設の可否を問う県民投票でもノーの結果が出ている。

 喫緊の3つの投票結果で沖縄県民の意思は歴然としている。しかし安倍政権はこの結果を認めようとはしない。安全保障や外国との約束は中央政府と国の専権事項で、沖縄県民には決定権がないというのだ。それはおかしな話ではないか。

 沖縄が日本国に属し、その日本が民主主義を標榜する国ならば、沖縄の基地問題の行方の決定権は主権者である沖縄県民にあるはずだ。

 玉城知事は選挙結果を受けてたびたび、官邸を訪ねて安倍首相や菅官房長官に面会し工事の中止を要望したが、沖縄側は実りある回答を得てはいない。首相は「沖縄民意に寄り添って解決する」と口ではいうが、その舌の根も乾かないうちに、工事再開を繰り返しており、聞く耳を持たないという態度に見える。

 沖縄県民が諦めるのを待っているのだろうか。

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筆者

柴山哲也

柴山哲也(しばやま・てつや) ジャーナリスト

同志社大新聞学科大学院を中退後、1970年に朝日新聞記者となり94年に退社。ハワイ大学、シンクタンク東西センター客員研究員等をへて京都女子大教授、立命館大学客員教授。現在はフリーランサー。著書に『日本型メディアシステムの興亡』(ミネルヴァ書房)、『公共放送BBCの研究』(同、編著)、『戦争報道とアメリカ』(PHP新書)、『真珠湾の真実』(平凡社新書)等。