幅広い世代に向けた見出しを工夫、若者向けイベントも
2019年05月27日
最大手ニュースサイトの「ヤフーニュース」が、昨年から幅広い世代に読まれる見出しや記事の切り口の工夫に取り組んでいる。老舗のニュースサイトとして自然に任せていれば利用者が高齢化しかねないうえ、ニュースへの関心が低下しがちといわれる若者をひきつけるイベントも手がける。競争の激しいネットニュースの世界で、目立たない変化で読者の確保に努めている。
「3年A組打ち上げ菅田将暉が涙」
「菅田将暉が涙 桔平のスピーチ」
日本テレビ系で1月から3月まで放送されたドラマ「3年A組」の打ち上げパーティーの模様を伝えた同じ記事にヤフーニュースがつけた2種類の見出しで30分ずつ掲げたところ、世代間の反応に違いが出た。「3年A組~」の見出しでは10、20代の閲読率が高かった一方、「菅田将暉~」の場合は幅広い世代で平均的に読まれた。
同じテーマの記事でも切り口の違いで、読者層が異なってくる。シンガー・ソングライターあいみょんを取り上げた記事で、「若者の話題になっている楽曲」を中心にしたものと、「昨年の紅白歌合戦に出場した話題」を盛り込んだものを比較した場合、紅白にふれた記事の方が多くの世代に読まれた。
ヤフー編成・制作本部の苅田伸宏編集1部長は「3、4年前から男性と女性にそれぞれ読まれる記事の違いに注意を払い、昨年から年代別の読まれ方の分析を始めた。公共性と社会的関心の双方の観点から選んでいる主要ニュース8項目を掲載するヤフートピックスでは、特定の世代だけにしかわからないニュースは避けたいと考えている。ニュース選択も人工知能(AI)で機械的に行うのではなく、視野が狭まらないように人力で判断している」と語る。
ヤフートピックスの8項目では、
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