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ヤフーニュース、読者確保に様々な取り組み

幅広い世代に向けた見出しを工夫、若者向けイベントも

川本裕司 朝日新聞社会部記者

 最大手ニュースサイトの「ヤフーニュース」が、昨年から幅広い世代に読まれる見出しや記事の切り口の工夫に取り組んでいる。老舗のニュースサイトとして自然に任せていれば利用者が高齢化しかねないうえ、ニュースへの関心が低下しがちといわれる若者をひきつけるイベントも手がける。競争の激しいネットニュースの世界で、目立たない変化で読者の確保に努めている。

「3年A組打ち上げ菅田将暉が涙」
「菅田将暉が涙 桔平のスピーチ」

 日本テレビ系で1月から3月まで放送されたドラマ「3年A組」の打ち上げパーティーの模様を伝えた同じ記事にヤフーニュースがつけた2種類の見出しで30分ずつ掲げたところ、世代間の反応に違いが出た。「3年A組~」の見出しでは10、20代の閲読率が高かった一方、「菅田将暉~」の場合は幅広い世代で平均的に読まれた。

複数の単語で幅広い読者の注目を狙う

拡大主要8項目が掲載されているヤフートピックスの画面
 ヤフーニュースを編集する高橋洸佑さん(26)は「若者に人気があった『3年A組』と主演の若手俳優『菅田将暉』が10、20代にしか関心を得られなかった半面、共演したベテランの椎名桔平が見出しに入ることで30代以上の読者の興味も集めたと判断している。多くの世代を獲得できる見出しの方がいい、と考えている」と話す。ヤフーでは、複数の単語で幅広い読者の注目を引く手法を「かけ合わせの法則」と呼んでいる。

 同じテーマの記事でも切り口の違いで、読者層が異なってくる。シンガー・ソングライターあいみょんを取り上げた記事で、「若者の話題になっている楽曲」を中心にしたものと、「昨年の紅白歌合戦に出場した話題」を盛り込んだものを比較した場合、紅白にふれた記事の方が多くの世代に読まれた。

 ヤフー編成・制作本部の苅田伸宏編集1部長は「3、4年前から男性と女性にそれぞれ読まれる記事の違いに注意を払い、昨年から年代別の読まれ方の分析を始めた。公共性と社会的関心の双方の観点から選んでいる主要ニュース8項目を掲載するヤフートピックスでは、特定の世代だけにしかわからないニュースは避けたいと考えている。ニュース選択も人工知能(AI)で機械的に行うのではなく、視野が狭まらないように人力で判断している」と語る。

 ヤフートピックスの8項目では、 ・・・ログインして読む
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筆者

川本裕司

川本裕司(かわもと・ひろし) 朝日新聞社会部記者

朝日新聞社会部員。1959年生まれ。81年入社。学芸部、社会部などを経て、2006年から放送、通信、新聞などメディアを担当する編集委員などを経て、19年5月から大阪社会部。著書に『変容するNHK』『テレビが映し出した平成という時代』『ニューメディア「誤算」の構造』。

 

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