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入管自動化で問われる、日本人の“本気度”

倉沢鉄也 日鉄総研研究主幹

指紋情報の事前登録がネックで普及しなかった「自動化ゲート」

 しかし実は、「顔認証ゲート」とは別物の、出入国管理「自動化ゲート」はすでに実用化から10年がたっている。自動化・無人化自体の取り組みは訪日外国人の増加(現在の3,000万人規模は想定外だったが)を見越して始めていたことであった。しかしこの「自動化ゲート」の利用者(日本在住の外国人も利用可能)は、「顔認証ゲート」導入前においても、日本人全体の1割にも満たない。2009年から実用化された「自動化ゲート」が本人証明の確実さを担保するために採用した方法は、事前登録した指紋情報(サーバーに保管。パスポートには書き込まれない。これとその場で撮影した指紋)と、顔認証(パスポートICチップ内の写真、その場で撮影した顔)の組み合わせであった。この指紋情報の事前登録が、普及しなかった最大の原因である。

 普及しやすさを犠牲にしてでもそうせざるを得なかった最大の理由は、日本国のパスポートには指紋情報が登録されていないからだ。顔認証技術の未熟さがハードルだったのではない。筆者が実際に民間企業のショールームで体験した2011年時点の「自動化ゲート」での顔認証技術は、

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筆者

倉沢鉄也

倉沢鉄也(くらさわ・てつや) 日鉄総研研究主幹

1969年生まれ。東大法学部卒。(株)電通総研、(株)日本総合研究所を経て2014年4月より現職。専門はメディアビジネス、自動車交通のIT化。ライフスタイルの変化などが政策やビジネスに与える影響について幅広く調査研究、提言を行う。著書に『ITSビジネスの処方箋』『ITSビジネスの未来地図』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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