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田舎暮らしに踏み切った天草移住の先達たち

大矢雅弘 ライター

いち早く「空き家バンク制度」を創設

 人口約8万人の天草市は他の多くの地方都市と同様に日本創成会議の発表した「消滅可能性都市」に該当する。近年は年平均1500人のペースで人口が減少しているが、同市は08年に県内でいち早く「空き家バンク制度」を創設した。賃貸や売却を希望する空き家を募り、築年数やライフラインの有無、金額などの情報を移住希望者に提供し、空き家を貸し出すなど移住者受け入れ策を強化してきた。

 地方移住を支援する認定NPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京)によると、08年にセンターへの移住相談者の30.4%だった20~40代は徐々に増え、13年には54%に。それまで「主役」だった高齢者にとって代わった。

住まい・暮らし・仕事・情報の4本柱で移住を支援

 天草市の移住・定住支援策は住まい・暮らし・仕事・情報の4本柱からなる。「住まい」では、空き家バンク制度をはじめ、「空き家活用事業補助金」として空き家の改修や家財道具の撤去などに上限100万円の補助金が出る。このほか、「田舎暮らしのお試し滞在施設」として短期滞在型(1泊~2週間以内)と長期滞在型(1カ月~1年間以内)の施設も整備している。

 「暮らし」では、定住促進奨励金として夫婦の場合は20万円、単身の場合は10万円が1度だけ支給される。市はNPO法人や保健師、医療機関などと連携し、妊娠から出産、子育て期まで切れ目なく親子を支援する取り組みにも力を入れている。15年には、荒毛さんを移住・定住コーディネーターに採用した。現在は3人体制で、

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筆者

大矢雅弘

大矢雅弘(おおや・まさひろ) ライター

朝日新聞社で社会部記者、那覇支局長、編集委員などを経て、論説委員として沖縄問題や水俣病問題、川辺川ダム、原爆などを担当。天草支局長を最後に2020年8月に退職。著書に『地球環境最前線』(共著)、『復帰世20年』(共著、のちに朝日文庫の『沖縄報告』に収録)など。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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