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大学改革なんてうまくいくわけがない(上)

経団連会長は「教養より英語や数学の基礎力を」と提言、だが誰が大学を改革できるのか

杉浦由美子 ノンフィクションライター

拡大東京大学本郷キャンパスの赤門=東京都文京区
 経団連の中西宏明会長は、著作『社長の条件』(文藝春秋)の中で、日本の大学教育に対して、数学と英語の基礎力をつけてほしい。そして、「シェイクスピアがこういったのとか、そういうウンチク学問っぽい教養は後回しでいい。日本の大学はウンチク教養学校になっている」という趣旨を述べている。

 中西会長が大卒学生に「数学と英語の基礎力」を求める提言は正しい。しかし、ウンチク教養学校というのは、認識が牧歌的なように思える。

 中西会長は東大工学部出身で日立製作所取締役会長である。ようは大学の文系学部でなにを教えているのかを把握していないのではないか。シェイクスピアは知らないよりは知っていた方が人生は楽しくなる。楽しみがあることは生きる糧になる。しかしだ。

 難関国立大学の文系で教えているのは、そういう人生を豊かに生きるための教養ではないように思える。今回は難関国立大学の文系学部ではなにを教えているのかということと、それが大学改革のあしかせになることに言及したい。

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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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