メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

大学改革なんてうまくいくわけがない(下)

実務家を教員として採用するというが、優秀な人材が大学に転職するのか

杉浦由美子 ノンフィクションライター

優秀な実務家は他に仕事がある

 今、どこの大学も人材が不足している。早稲田大学が専任教員採用の公募を出したが結局採用なしというケースもある。早稲田のような名門大学でも、採用に値する人材を確保するのが難しくなっているのだ。また、中堅のある大学で実務家の教員を募集したところ、大手企業をリストラされた人たちばかりが応募してきて、途方にくれたという。もちろん採用はしなかった。

 社会全体が人材不足だから、優秀な実務家はいくらでも仕事がある。そういう人たちがわざわざ大学教員になろうとするだろうか。

 まず、大学教員は激務だ。授業や学生の指導など以外にも、様々な仕事がある。最も負担が大きいのは入試業務だ。ある大学の教授が変死体でみつかった騒動があったが、彼は入試対策の責任者だったという。ストレスから体調を崩し、自宅で倒れ、一人暮らしだったため、そのまま死亡に至ったらしい。アメリカの大学では

・・・ログインして読む
(残り:約1246文字/本文:約2430文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

杉浦由美子の記事

もっと見る