メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

元祖4回転王が語る羽生結弦、チェン…選手の未来

スケートから全く離れて第二の人生を歩む元トップスターたち

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

選手は引退後どうするのか

ティモシー・ゲイブル拡大引退後は数学を学び、IT業界に転身したティモシー・ゲイブル=撮影・筆者
 「コロンビア大学に通っていた頃は、パートタイムでコーチもしていました。そのときに、コーチになるにしても、やはりある程度の教育は受けないと駄目だなと痛感したんです。スケート以外のことを全く知らないのでは、やはり物事に対して多面的な理解力を持つことは難しいと思う。また誰もがコーチに向いているわけではない。だからトップアスリートでも、教育は大切だと思います」

 ゲイブルは、そう語った。彼の言うように、スケーターが競技から引退した後で第二の人生をどうするかは切実な問題である。平均20代半ばで引退する彼らにとって、残りの人生のほうが圧倒的に長いのだ。

 アイスショーで華やかに活躍し、その後スポーツキャスターなどになれるのは一部のトップ選手のみ。それも全員が成功するわけではない。

 アイスリンクの数が豊富なアメリカでは、かつての五輪メダリスト、世界選手権メダリストなどスターだった選手が、片田舎のリンクで地元の子供たちや年配のアダルトスケーターなどを相手に地味にコーチ活動をしているという状況は珍しくない。

 その一方で、ゲイブルのようにスケートから全く離れて第二の人生を歩んでいる元トップ選手も少なくないのだ。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

田村明子

田村明子(たむら・あきこ) ノンフィクションライター、翻訳家

盛岡市生まれ。中学卒業後、単身でアメリカ留学。ニューヨークの美大を卒業後、出版社勤務などを経て、ニューヨークを拠点に執筆活動を始める。1993年からフィギュアスケートを取材し、98年の長野冬季五輪では運営委員を務める。著書『挑戦者たち――男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で、2018年度ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。ほかに『パーフェクトプログラム――日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』、『銀盤の軌跡――フィギュアスケート日本 ソチ五輪への道』(ともに新潮社)などスケート関係のほか、『聞き上手の英会話――英語がニガテでもうまくいく!』(KADOKAWA)、『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)など英会話の著書、訳書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

田村明子の記事

もっと見る