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立教大、半世紀ぶりの「箱根駅伝」なるか

中央大エースだった上野裕一郎を監督に。古豪復活へ「青学と奇妙な類似点」も

市川速水 朝日新聞編集委員

2024年は創立150周年、箱根駅伝100回目

 2024年、つまり5年後には立教大は創立150周年を迎える。一方、正月の国民的行事となった箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)はこの年、100回目に。ともにきりがいい。

 2018年4月に総長に就任した郭氏は、大学院から教員生活の全てを立教一筋で過ごしてきた。全国にも数少ない150年を数える伝統校の記念事業として、「卒業生約21万人、学生約2万人、保護者らファミリー合わせて27、8万人が一体感を持って関心や注目を集める事業とは何だろうか」と考えてきたという。

 郭総長は学生時代、バスケットの選手で、6大学野球でもしばしば神宮球場に足を運ぶスポーツ好きだが、とりわけ正月の箱根駅伝ファンでもあった。「歴史のあるたすきを過去から現在へ、そして未来へとつないでいく。単にその舞台に立つのだけでなく、そのプロセスが一体感をつくるのではないか」(郭総長)というアイデアが浸透し、2018年11月、大学全体の事業としてスタートした。

 立教大陸上競技部は箱根駅伝が始まった1920年に創部。1934年に箱根に初出場した。通算27回も出場し、1957年には総合3位にもなった紛れもない「古豪」なのだが、1968年を最後に出場が途絶えている。

拡大今年の箱根駅伝。復路8区で東海大(左)と東洋大が激しく競り合った=1月3日、神奈川県茅ケ崎市

「箱根」への険しい道

 箱根に出るための道は険しい。

 出場資格や学校数の規則は時折変わるが、2019年1月2日、3日に東京・大手町~神奈川・箱根町芦ノ湖までの往復217キロを競った第95回大会を例にとると――。

 本戦に出場できたのは、22校と関東インカレ成績枠1校(これは95回記念大会だったため)の計23チーム。前年に10位以内に入ってシード権を獲得した大学と、予選会の上位11校が本大会に出場した。

 予選会は2018年10月に陸上自衛隊立川駐屯地付近で開かれ、各校10~12人が出場。各自ハーフマラソン(21キロ余)を走り、上位10人の合計タイムを競って上位11校が本戦に出場し、あわせて関東学生連合チームも編成された。

 要するに、毎年のように出場する「常連校」になるには、本戦で常にシード権をキープし、それ以下だと予選会から出発して過酷な競争に勝ち残らなければならない。

 予選会には2018年の場合、39校も出場し、本戦出場権を得た11位の上武大学と涙をのんだ12位の麗沢大学の差は10人合わせて2分弱とぎりぎりの勝負だった。

 立教大学は28位ではるかに及ばず、上武大学とは38分もの差があったのだ。

 単純計算すれば、11位に入るのには選手1人当たり4分程度短縮しなければ本戦出場には届かない。

 この「難事業」をなしとげるには、緻密なロードマップ(工程表)と、大学全体のバックアップが欠かせない。

 立教大学にとっては、単なるイベントを超えて大学全体の底上げ、ブランド力アップにつなげようとしている。その郭総長が別な機会にインタビューに応じてくれた。

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筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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