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中学受験の費用高騰と難関校のいじめ増加/下

いじめ対策のノウハウがない難関校&進学校。中堅校は徹底した対策でいじめを封じる

杉浦由美子 ノンフィクションライター

拡大受験会場に向かう親子(写真は本文とは関係ありません)

中学受験の費用高騰と難関校のいじめ増加/上

難関校の生徒の自己肯定感が低下

 大手中学受験塾の関係者がいう。

 「かつては難関校に入る子たちは勉強が好きだったり、地頭がよかったりしたんです。だから、生徒はみな自己評価が高くて、他者など気にせず、勉強したり、趣味に没頭したりしていた。ところが今は無理矢理、勉強させられて入ってくる子が増えている。彼らは大きなストレスを抱えているし、自己評価も高くはない。結果、弱者をみつけて、いじめるわけです」

 難関校や名門校でいじめられるのは、どういう子たちなのか。

 「難関校には勉強はできるけれど、空気が読めなかったり、コミュニケーションが苦手だったりする子も入ってきます。そういう子がいじめの対象になり」

 そして、難関校や進学校でのいじめが深刻化しやすいのは、これらの学校ではいじめ対策のノウハウがないからだ。いじめ対策が万全の中堅校では、いじめの小さな芽を教師がみつけ、徹底して潰していく。ところが難関校や進学校はそういうノウハウがまずない。

「あなたの可愛い顔がみなをイラッとさせる」

 世田谷の進学校、鷗友学園女子中学校・高等学校で、いじめ対策のために定期的に席替えをするという記事を読み、私は一記者として驚愕した。鷗友は典型的な進学校であり、いじめ対策をするカルチャーではなかったからだ。

 基本的に難関校や進学校では、 ・・・ログインして読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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