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職業としての「ラグビー選手」とは【4】

プロ? アマ? セカンドキャリアにも実り

西山良太郎 朝日新聞論説委員

2021年、日本でプロリーグ創設か

ラグビーW杯トップリーグに代わるプロリーグの構想について話す日本ラグビー協会の清宮克幸副会長(左)と境田正樹理事=2019年7月28日

 日本ラグビー協会は7月28日、国内の最高峰であるトップリーグの改革を担当する清宮克幸副会長が、新たにプロリーグを創設する構想を明らかにした。ラグビーの環境と競技レベルをあげるのが狙いだ。今秋のワールドカップ(W杯)日本大会の会場となる12都市を本拠として、2年後の2021年秋に開幕する計画である。

 どんなリーグができるのか?

 チームはどこが参戦するのか?

 そんな疑問が次々とわいてくる。けれど、そもそも、ラグビーにあまり詳しくない人からは、こんな声が出そうだ。

 「ラグビーにはもうプロ選手はいるんじゃなかったっけ?」

 「日本のサンウルブスが参加しているスーパーラグビーはプロのリーグだよね……」

 そこで今回は、ラグビー選手という仕事について書いてみたい。

「スーパーラグビー」はプロ化の先駆者

ラグビーW杯今季国内最終戦を終え、スタンドのファンの前で記念撮影するサンウルブズの選手たち=2019年6月1日、東京・秩父宮ラグビー場、西畑志朗撮影

 ラグビーの国際リーグである「スーパーラグビー」は、1980年代に、ニュージーランドやオーストラリアの州代表クラスのチームによる試合に起源がある。その後、南アフリカやアルゼンチン、日本のチームが加わり、現在は5カ国から15チームが参加している。試合は2月から7月までの約21週間と、期間を限って開催。選手は原則としてプロ契約を結ぶ。この期間以外は、自分の所属クラブでプレーしている。

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