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千葉の小児科医が台風15号と大停電から考えた事

政治・報道の初動の遅れにいら立ち。人々の関心を呼び覚ますメディア報道こそ

松永正訓 小児外科医・作家

拡大自宅のすぐ隣の公園。3本の大木が根こそぎ倒れている=2019年9月9日(筆者撮影)

 私の自宅はJR千葉駅から車で30分くらいの住宅街の中にあります。そして自宅から千葉駅の方に向かって車を20分走らせると、私の働く小児クリニックがあります。今回の台風15号に伴う大停電を通じていろいろなことを考えました。そのことを綴ってみたいと思います。

風のうなりでほとんど眠れず

 9月8日(日)の朝日新聞の朝刊には「台風15号 今夜から関東接近」というニュースが社会面に載っています。しかし言ってみれば、報道の内容はそれだけに過ぎません。テレビのニュース番組を見ると、台風の予報円は千葉県(特に南部)を直撃すること、強烈な暴風が予測されることを報じていました。

 「暴風や高波、土砂災害、河川の増水に警戒してください」というのは、気象庁の常套句みたいなものですから、我が家では特別な災害対応の準備はしませんでした。ただし、飲み水・浴槽の水・保存食は元々十分にありました。

 その夜。暴風は凄(すさ)まじいものでした。ガラスが震動する音、風がうなりを上げる音で私たち家族はほとんど眠ることができませんでした。明け方に一瞬停電になったものの、私の家には大きな被害はありませんでした。

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筆者

松永正訓

松永正訓(まつなが・ただし) 小児外科医・作家

1961年、東京都生まれ。1987年、千葉大学医学部を卒業し、小児外科医となる。日本小児外科学会・会長特別表彰(1991年)など受賞歴多数。2006年より、「松永クリニック小児科・小児外科」院長。 『運命の子 トリソミー  短命という定めの男の子を授かった家族の物語』にて2013年、第20回小学館ノンフィクション大賞を受賞。著書に『小児がん外科医 君たちが教えてくれたこと』(中公文庫)、『呼吸器の子』(現代書館)、『発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年』(中央公論新社)など。

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