清義明(せい・よしあき) ルポライター
1967年生まれ。株式会社オン・ザ・コーナー代表取締役CEO。著書『サッカーと愛国』(イースト・プレス)でミズノスポーツライター賞優秀賞、サッカー本大賞優秀作品受賞。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
「韓国だけが特殊である」という誤解
旭日旗について、また喧しい議論となっている。来年の東京オリンピックの組織委員会が、大会中の会場への持ち込みや掲示について、禁止する考えがないことを公式な見解として公にしたからだ。
これについて、政府やマスメディアも含めて様々な議論が行われているが、サッカーの世界においてどのようにこれが決着したかは事実としてはっきりしている。
過去たびたび会場内での掲示が問題となっていた旭日旗について、アジアサッカー連盟(AFC)は、「国家の起源に関する差別的シンボル、および政治的意見(discriminatory symbol relating to national origin and political opinion)」として、その意匠をサッカー会場で掲揚したことを処分対象としたのである。
川崎フロンターレはこの処分を不服として上訴した。しかし、これはすぐに棄却された。よって処分は確定している。
オリンピックはもちろんサッカーだけの大会ではない。しかしサッカー競技はオリンピックでも国際サッカー連盟(FIFA)の管轄の下に行われる。そうなれば、下位組織のAFCが下した判断は、そのままオリンピックのサッカー競技に準用される可能性が高い。AFCが下した判例はFIFAの倫理規定や懲罰規定がもとになっているからだ。
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