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戦後文教行政の「最後の一線」が決壊する

不正と弱体化の果て、文部科学省の機能不全

石原俊 明治学院大学教授

政治による権限縮小、度重なる不正行為――第2次安倍政権下の文科省の弱体化

 なぜ、文部科学省はここまで劣化し、機能不全に陥っているのだろうか。

 現文科相の萩生田氏は、学校法人加計学園が経営する大学獣医学部の新設に際して、疑惑の中心にいた人物だ。また、いま大きな社会問題となっている大学入試共通テスト(2021年から実施予定)の英語民間試験への外部委託は、第2次安倍政権の初代文科相であった下村博文氏が、支持母体の塾業界からの要望を汲みつつ、かなり強引にレールを敷いてきた経緯がある。

 しかし、これほどまでの劣化・機能不全の原因を、大臣の質だけに求めることにも無理がある。そこには、もっと構造的な要因があると考えるべきだ。その要因は主に2点、

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筆者

石原俊

石原俊(いしはら・しゅん) 明治学院大学教授

1974年京都市生まれ。専門は歴史社会学。著書に『硫黄島ー国策に翻弄された130年』(中公新書)、『群島と大学ー冷戦ガラパゴスを超えて』(共和国)、『〈群島〉の歴史社会学―小笠原諸島・硫黄島、日本・アメリカ、そして太平洋世界』(弘文堂)、『近代日本と小笠原諸島―移動民の島々と帝国』(平凡社)など。毎日新聞「月刊・時論フォーラム」担当。