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さあ決勝トーナメント 南ア戦はここを見よ【8】

一歩踏み込み、「にわかファン」もラグビー通に

西山良太郎 朝日新聞論説委員

「前5人」に注目だ

ラグビーW杯拡大10月13日のスコットランド戦の日本代表の先発(カッコ内は所属チーム)
 注目したいのは、フォワード(FW)の「前5人」と呼ばれる選手たちだ。英語では「タイトファイブ」と表現することが多い。(以下丸数字は背番号)

 背番号では①~⑤にあたる。順に①左プロップ、②フッカー、③右プロップ、④左ロック、⑤右ロックと呼ばれるポジションだ。

 スクラムでは③までが第1列、④、⑤番が第2列となって組む。

 反則(ペナルティー)などでのキックを除くと、中断されたプレーはほとんど、スクラム(*1)か、ラインアウト(*2)で再開される。セットプレーと呼ばれるもので、攻撃と防御の基点になる。

 *1 両チームのフォワードが組み合い、押し合う力比べ。中央にボールを投入し、後方に脚でかき出し、プレーを展開する

 *2 ボールがタッチラインを割った所に両チームのフォワードが向き合って並び、投げ入れるボールをジャンプして奪い合う

ラグビーW杯拡大ラインアウトでボール獲得の核となるトンプソン選手。パシフィック・ネーションズカップのフィジー戦で=2019年7月27日、釜石鵜住居復興スタジアム、福留庸友撮影
 そこではマイボールを確保してバックス(BK)に展開することと、少しでも前進して相手に重圧をかけることが必要だ。前5人の選手は、それぞれ専門的な役割を担う。

 特にスクラムは、外から見ていると、どちらのチームが優位に立っているかわからないことが多い。組んだあとに頭から落ちて崩れるのは反則だが、悪いのはどちらなのか、ラグビー経験者でも判断は難しい。

 しかし、第1列の3人のうちの誰かがニヤリと不敵に笑ったとする。それは「こちらには手応えがあるぞ」というアピールになり、相手チームの反則に見えることもある(確固たる根拠はない。けれど、印象も大事だ)。

 ここまでは前5人の選手たちの基本技だ。

 これに加えて、ボールを持って走ったり、パスをしたり、さらにタックルしたりという、FWの第3列やバックス並みの能力を、前5人が身につけることによって、現在のラグビーは大きく進化した。

 ラグビー「にわかファン」の同僚から「プロ野球では選手は個々に背番号を持っていて、先発でもベンチスタートでも、番号は変わらない。でも、ラグビーではどうなの?」と尋ねられた。お答えします。選手はその試合の先発ポジションの背番号をつけて出場し、控え選手は⑯以降を付けている。だから同じ選手が、日によって異なる背番号のジャージーを着ることがある。

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筆者

西山良太郎

西山良太郎(にしやま・りょうたろう) 朝日新聞論説委員

1984年朝日新聞社入社。西部(福岡)、大阪、東京の各本社でスポーツを担当。大相撲やプロ野球、ラグビーなどのほか、夏冬の五輪を取材してきた。現在はスポーツの社説を中心に執筆。高校では野球部、大学時代はラグビー部員。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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