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神田沙也加の離婚は母親のせいなのか

「一般人への道」を選べなかった人生

杉浦由美子 ノンフィクションライター

大スターの娘として生まれて

 歌手の神田沙也加(33)が村田充(42)との離婚を発表した。同時期に『女性セブン』(2019年12月19日号・小学館)は神田が7月の舞台で共演したジャニーズJr.の秋山大河(27)と交際していると報じている。『アンチ聖子の神田沙也加 ジャニーズJr.とアナ雪「不倫の代償」』という見出しの記事で、二人の関係を「禁断の恋」と表現している。

拡大神田沙也加

 この記事を読むと、年下の恋人が出来たから、オジサン夫と別れたようにみえる。しかし、元夫の村田充と神田は不倫を否定し、「離婚後に交際し出した」と主張。円満離婚を強調している。

 不倫か否かは本人達にしか分からないことだ。民事裁判では、不貞があったかどうかは、肉体関係をもったかそうでないかで判断される。やったかやってないかなんてことは外からは分からない。どんな優秀な週刊誌記者だってベッドの横までは潜入できないのだから。しかし、村田との籍を抜いた後に交際しだしたとしても、相手の男性の存在が離婚の原因だと推測されるのは仕方ないことのように思えよう。

 しかし、神田のブログに発表された離婚の理由はこう書かれている。「結婚以来、子供のことについてずっと話し合ってまいりましたが、折り合う答えを見つけることが出来ませんでした。(中略)わたしは生きてきた環境の中で持った考えを変えられず、彼を幸せにすることが出来ないと思いました。その結果、 別々の人生を歩むという結論に至りました」。

 これに対して、女性週刊誌の記者は「あくまでも自分の意見だ」として、こう指摘する。

 「新しい恋人の存在が離婚の原因ではという指摘を避けるために、自分の辛い生い立ちを持ち出したようにも考えられます。離婚の原因をすり替えたようにも思えます」

 実際はどうであれ、ただ、はっきりとしているのは、神田沙也加が離婚の理由は、自分が子どもを持とうと思えなかったからで、その原因は生い立ちにあると主張していることだ。ようは松田聖子(57)という大スターの娘として生まれたことで、自分自身は出産に前向きになれなかったといっている。

結婚お披露目本を去年出版

 神田沙也加は『Saya Little Player』(マガジンハウス)という本を2018年2月に出している。内容は女性タレントが結婚するとよく出版する「結婚お披露目本」である。二人の出会い、結婚式のコスチュームやヘアメイクなどを紹介する。結婚に憧れる女性層が参考にしようと買うわけだ。この本の中では村田充との仲よさげなツーショットが多数掲載されている。

 この本を読むと、少なくとも出版された時点では、神田は子どもを持つことに前向きだったことが分かる。

 まず、村田がこうコメントをしている。村田は「毎日決まった時間に帰ってきてくれる父とキャッチボールをし、陽が暮れたその後には母の手料理を食べる」という幸せな幼少期を送ったという。しかし、神田の幼少期は全く違うものだったと知り、「この人と結婚して子どもを作り、彼女が得られなかった普通の日常を、子どもと共有させてあげたい」と考え、独身主義を捨てたという。

 村田は広末涼子をはじめとして、有名な女性タレントたちと浮き名を流したモテ男だ。その彼が結婚を決心したのは、神田沙也加を救うためには、子供と温かい家庭を築くことが必要だと思ったからだと分かる。

 この村田の提案に惹かれたから、神田は彼と結婚したわけで、『Saya Little Player』の中でも「昔から〝子供を産むなら芸事を辞める〟というのが信条でした」「(神田も村田も)芸事をやっていたら私が辿った運命と同じになってしまう」「必ずどちらかが子供についていられるような環境を整えているところです」とコメントしている。すでに子供を作る準備をしていたことが分かる。しかし、この本が出た翌年には、この二人は離婚し、神田は子供を持つ気になれなかったという。

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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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