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寅さんは今も変わらず日本のどこかを旅している

50作目の新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』

薄雲鈴代 ライター

中学生以下、映画観賞料金100円の意味

 単なる喜劇ではなく、建前を揶揄し権力に抗う、それが寅さん映画の根っこにある。それは50作目の今作にもうかがえた。

 

拡大映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」のポスター©2019松竹株式会社
この映画は、松竹系劇場では中学生以下は100円で観られるようになっている。寅さん映画をまったく知らない子どもたちに対して設けられた料金である。ところが、子どもだけでこの映画を観ても、寅さんがどういう人なのか、なにがおもしろいのか、ピンとこない内容である。つまり、寅さん映画を知っているお祖父さんやお祖母さん、家族で一緒に観て、大人に解説をしてもらって初めて、若い人にも味わえる映画なのだ。

 ここに、寅さんを介しての山田洋次監督らしい現代へのアンチテーゼが
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筆者

薄雲鈴代

薄雲鈴代(うすぐも・すずよ) ライター

京都府生まれ。立命館大学在学中から「文珍のアクセス塾」(毎日放送)などに出演、映画雑誌「浪漫工房」のライターとして三船敏郎、勝新太郎、津川雅彦らに取材し執筆。京都在住で日本文化、京の歳時記についての記事多数。京都外国語専門学校で「京都学」を教える。著書に『歩いて検定京都学』『姫君たちの京都案内-『源氏物語』と恋の舞台』『ゆかりの地をたずねて 新撰組 旅のハンドブック』。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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