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観光の原点は「この町がいいから、人を呼びたい」

人生100年時代の旅の愉しみ【1】旅先で出会ったキラリと光る人たち

沓掛博光 旅行ジャーナリスト

「旅は道連れ、世は情け」を実感

 露天風呂と谷を隔てた高社山の麓まで足を運ぶと、スキー場のゲレンデを前にして「オーベルジュ グルービー」が立つ。

拡大「オーベルジュ グルービー」の嶋谷さんご夫婦
 オーベルジュを宿の名につけているだけに、ご主人の嶋谷渉さん(76)は大阪市内でステーキ店を営んでいた料理人で、今から約30年前にこの村の自然にほれ込んで移住してきた。以来、ステーキと地元食材を使った料理で評判の宿になり、スキーシーズンばかりでなく、1年を通じて県内はもとより、首都圏や近畿圏からも観光客がやってくる。

 料理はステーキをメインに10品ほど出るが、まず初めに食前酒として大皿に入れたイワナの骨酒を、囲炉裏を囲んで座る初対面の宿泊客同士がじゅんぐりに飲む。炭火でこんがりと焼いたイワナの串焼きが肴である。

 この儀式?で、急に囲炉裏のまわりの空気が和み、会話が自然と生まれてくる。「旅は道連れ、世は情け」を実感させてくれる

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筆者

沓掛博光

沓掛博光(くつかけ・ひろみつ) 旅行ジャーナリスト

1946年 東京生まれ。早稲田大学卒。旅行読売出版社で月刊誌「旅行読売」の企画・取材・執筆にたずさわり、国内外を巡る。1981年 には、「魅力のコートダジュール」で、フランス政府観光局よりフランス・ルポルタージュ賞受賞。情報版編集長、取締役編集部長兼月刊「旅行読売」編集長などを歴任し、2006年に退任。07年3月まで旅行読売出版社編集顧問。1996年より2016年2月までTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」旅キャスター。16年4月よりTBSラジオ「コンシェルジュ沓掛博光の旅しま専科」パーソナリィティ―に就任。19年2月より東京FM「ブルーオーシャン」で「しなの旅」旅キャスター。著書に「観光福祉論」(ミネルヴァ書房)など

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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