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東京都のペット殺処分ゼロはいかに実現されたか

武田徹 評論家

殺処分への批判が内外から

 だが、状況が変わってゆく、この国にありがちなこととして変化はまずは外圧に応じるかたちで――。

 1973年に「動物の保護及び管理に関する法律(動物保護管理法)」が議員立法で制定される。狂犬病予防法に基づく犬の捕獲や殺処分が手荒な方法で行われており、その様子が動物愛護の先進国といわれるイギリスなど欧米諸国の新聞に取り上げられ、「日本は動物虐待を放置したままの野蛮な国家である」との批判が集中した(藤崎童士『殺処分ゼロ――先駆者・熊本市動物愛護センターの軌跡』三五館)。確かに狂犬病予防法によって予防員となった保健所職員は犬を捕まえ、法定の抑留期間が終われば殺していた。

 そんな殺処分の光景が海外から批判され

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筆者

武田徹

武田徹(たけだ・とおる) 評論家

評論家。1958年生まれ。国際基督教大大学院比較文化専攻博士課程修了。ジャーナリストとして活動し、東大先端科学技術研究センター特任教授、恵泉女学園大人文学部教授を経て、17年4月から専修大文学部ジャーナリズム学科教授。専門はメディア社会論、共同体論、産業社会論。著書に『偽満州国論』、『流行人類学クロニクル』(サントリー学芸賞)、『「核」論――鉄腕アトムと原発事故のあいだ』『戦争報道』、『NHK問題』など。

 

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