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小室圭さんがTV報道に訂正を要請でどう変わる?

過剰報道に耐えてきた小室さんが反論をし始めた

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 秋篠宮眞子様と小室圭さんの婚約延期から2年を迎えた。婚約に向けての進展の情報は出てこないが、今月、「週刊文春」(2020年2月20日号)が小室さんに関するスクープを報じた。

 昨年の12月にフジテレビの「Mr.サンデー」「バイキング」、TBSの「あさチャン!」が、小室さんの関する報道の訂正と謝罪をしたが、これらは小室さん側からの要請であったからだというのだ。昨年1月に小室さんが出した借金問題の説明文書に触れた放送部分に問題があったという。

 文書中の「母親と元婚約者の金銭問題は解決済みの事柄であると理解」という部分だけが切り取られて、報じられたことに対し、小室さんの代理人弁護士が訂正を求めたそうだ。去年の1月に小室さんが出した文書を読みかえすと、金銭問題は解決済みと理解していた経緯を説明し、しかし、「私も母も元婚約者の方からご支援を受けたことには今も感謝しておりますので、今後は元婚約者の方からご理解を得ることができるよう努めたいと考えております」と記している。

 小室さんがこの文書で伝えたかったのは、「元婚約者の理解を得られるようにしたい」という部分であったのに、違うところを切り取られ報じられたとして、抗議したのだろう。

拡大婚約が内定し、記者会見する二人=2017年9月3日、東京・元赤坂

「皇族と婚約が内定している青年」は一般人ではないのか

 さて、この訂正要請は、一連の小室圭さんにまつわる騒ぎにおいては、大きな出来事ではないか。私は何度か小室圭さんに関する報道について疑問を呈してきた。批判ではなく疑問だ。

 小室さんへの批判が高まったきっかけは、留学に関して奨学金を得たことだった。アメリカの名門私立大学で授業料免除という大きな奨学金だ。小室さんは眞子様と婚約が内定しているというだけの一般人なのに、どうしてそこまで優遇されるのかということでバッシングされた。一方で、メディアも国民も彼を一般人として扱っていない。

 報道するにあたって最も配慮されるのは、大企業でも政治家でも大物芸能人でもない。一般人である。

 アイドルグループ、嵐の二宮和也の妻は結婚発表前、週刊誌のカメラに追い回されていた。どこでなにを買ったというような行動も記事にされていた。しかし、彼女が弁護士を通じて、「芸能界は引退し、今は一般人です」という旨を報道機関に通達すると、もうメディアは彼女を取り上げられなくなる。

 なぜ、「一般人です」といわれると手が出なくなるか。訴訟リスクがあるからだ。たとえば、不倫記事を掲載して、芸能人や政治家などの公人から訴えられるとしよう。この場合、不倫が事実と証明すれば、裁判に勝てる。公人のスキャンダルは報じることに公共性があるとされるからだ。

 俳優の東出昌大は自身の不倫報道が出ると分かると、すぐに認め、謝罪したが、それは大手出版社の週刊誌は確固たる証拠がないと記事にしないと分かっていたからだ。

 しかし、相手が私人(一般人)の場合は、報じた内容が事実だろうと、その人の名誉を傷つけたとしたら、不法行為となる。そのため、メディアは一般人を扱うのには配慮をする。

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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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