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猛暑の中で開かれる「甲子園」をこのまま続けていいのか?

熱中症にどう対応するか?「甲子園」が変わると日本のスポーツへのメッセージになる

中小路徹 朝日新聞編集委員

抜本的な解決にならない時期・会場の変更

 代案として、「秋開催」をはじめとして、時期をずらす方法がよく挙げられる。しかし、私はこの代案では、抜本的な問題は解決されないと考えている。

 理由は、これで“救済される”のは、甲子園大会だけだからだ。

 学期内は授業に差し障りが出る、週末や祝日だけを使う日程を組むと移動費がかさむなど、付随する課題を差し置けば、秋開催は確かに熱中症の危険性を下げる。だが、地方大会開催と、それに向けた練習は、結局は夏に行うことになる。実際、選抜高校野球大会(「春の甲子園」)の選考対象となる公式戦が秋に開かれるが、それに向けた各校の練習は夏休みに行われている。

 では、現行の夏休み中の日程を維持し、甲子園から涼しい地域に会場を移して開くのはどうか。これは、高校生たちの「聖地」へのあこがれと折り合いがつけば、一案だと思う。ただ、この代案も、地方大会とそれに向けた練習をどうするかという問題の解決にはつながらない点では、時期をずらす案と同じである。

いかに夏に安全にスポーツ活動をするか

 実は、夏の活動が抱える課題は野球に限らない。

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筆者

中小路徹

中小路徹(なかこおじ・とおる) 朝日新聞編集委員

1991年、朝日新聞社入社。主にスポーツ部でサッカーを担当し、2002年の日韓ワールドカップでは、ソウル支局で韓国サイドを担当。13年からは部活動改革、暴力的指導、スポーツの事故防止など、競技を横断したテーマで取材をしている。15年から編集委員。著書に『脱ブラック部活』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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