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私があえてトランスアライと名乗る理由

国際女性デーによせて、トランス女性とともに

増原裕子 LGBTコンサルタント、株式会社トロワ・クルール代表取締役

 鮮やかな黄色いミモザが花咲く季節。3月8日は国連が定めた「国際女性デー(International Women’s Day)」だ。2019年のジェンダーギャップ指数では、過去最低の世界121位をマークした日本。性別にかかわらず自由に平等に生きていける社会にはほど遠いわけだが、こういう機会をとらえて、あきらめずに、できることをこつこつと積み重ねていく人の想いと数が多ければ多いほど、ゆるやかにではあるが、確実に社会は変えていける。

拡大国際女性デーのシンボル、ミモザの花

国際女性デーにも、性の多様性を

 国際女性デーについて考えるとき、「女性」には幅があり、女性といっても一人ひとりが違う存在で、一つにくくれるものではない、という大前提をまず共有しておきたい。「多様性の時代にそんなのあたりまえじゃん」と言われてしまいそうである。

 では、その「女性」には、女性が好きな女性であるレズビアンや、男性も女性も好きになるバイセクシュアルの女性、そして、生まれたときの性別は男性で自分の認識が女性であるトランス女性も含まれるという場合に、どれくらいの人がこういった性の多様性の前提を持っているだろうか。あるいは、今は女性として社会生活を送っているけれど、性自認は男性で、性別の移行前や、移行中というトランス男性ももちろんいる。

 私自身レズビアンとして、性の多様性について講演などで啓発の活動や仕事を行っている立場で感じていることは、そもそも、性には多様性があるんだという考え方自体がまだまだ日本社会では浸透していない、ということだ。性の多様性というとき、一般的に私たちが性別をとらえるときの、「生まれたときに割り当てられた性別」以外にも、「性的指向」「性自認」「性表現」という要素を使って考える。

 好きになる性別、つまり性的指向におけるマイノリティで、性的指向が同性に向いている私は、一方で、生まれたときの女性という性別に大きな違和感はなく、性自認もグラデーションの中で女性寄りだ。性自認においては、シスジェンダー(注)と呼ばれるマジョリティに含まれると思っている。

 今年の国際女性デーに際しての私のアクションは、一つは、上記で述べたように女性というときに性の多様性も含めて考えてほしい、と声を上げること。

 もう一つは、性の多様性の中でも、とくにトランスジェンダーの味方を意味する「トランスアライ」だと表明することだ。くわしく説明していこう。

(注)生まれたときに割り当てられた性別と性自認が一致している人

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筆者

増原裕子

増原裕子(ますはら・ひろこ) LGBTコンサルタント、株式会社トロワ・クルール代表取締役

 LGBTアクティビスト/コンサルタント。株式会社トロワ・クルール代表取締役。2011年よりレズビアンであることをオープンにして社会に対して積極的に発信をしている。2015年渋谷区パートナーシップ証明書交付第1号(2017年末にパートナーシップ解消)。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院修士課程修了、ジュネーブ公館、会計事務所、IT会社勤務を経て起業。ダイバーシティ経営におけるLGBT施策の推進支援を手がける。経営層、管理職、人事担当者、営業職、労働組合員等を対象としたLGBT研修・講演の実績多数。著書、共著書に『ダイバーシティ経営とLGBT対応』『同性婚のリアル』等5冊がある。2019年参院選に京都選挙区で出馬、次点で落選するも、「だれ一人取り残さない社会」を目指して幅広く活動している。ツイッターは https://twitter.com/masuhara_hiroko

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