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アカウント凍結事件 「謝罪文」は出たけれど

多くの人数で少数の他者を叩くとき、人は自分に強固な自己肯定感を持ってしまう

赤木智弘 フリーライター

 さて、僕のTwitterアカウントが巻き込まれたDMCA虚偽報告の一件。前回に記事(「ある朝、目覚めると、僕のTwitterアカウントが凍結されていた」)を書いたときは、まだ虚偽報告を行った人が、なぜそのようなことをしたのかは明らかでは無かった。

 しかし、今回、謝罪文が発表され、虚偽報告に至る動機の一端が明らかとなった。

 なお、匿名での謝罪文であるため、これが実際の虚偽報告者の謝罪文であるかを疑う人もいるとは思うが、この謝罪文は僕を含む謝罪文に明記された被害者一同が確認した上で出されたものである。また、被害者一同はは犯人の詳細な身元を確認しており、この謝罪文は実際の虚偽報告者によるものであると断言できる。

動機の薄さと行為の大胆さの不釣り合い

拡大「赤木智弘様(@T_akagi)」をはじめ7人に対する虚偽申告への「お詫び」

 さて、謝罪文全体を読んだ上で言えることは、その動機の薄さと、行った行為の大胆さがまったく釣り合っていないということだ。

 それもそのはずで、公開された謝罪文には書かれていないが、最初に僕を含む被害者に送られた謝罪文には「自分自身で虚偽申請を試した結果、14日程度で凍結が解除されたので、軽いイタズラと認識していた」と書かれているのである。

 たとえ同じTwitterアカウントであっても、使っている人によってその価値は異なってくる。被害者の中には仕事の告知などにTwitterを利用している人もいるので、れっきとした業務妨害である。

 また、凍結は結果として解除されないことも少なくないのだが、そんなことも考えていなかったようである。

 彼の動機の薄さというのは、ハッキリ言えばその動機と虚偽報告という行為が「風が吹けば桶屋が儲かる」的に極めて遠く離れていることに起因している。謝罪文では「自身に関わりのあったある事柄に対して、ある方の言動が気に入らなかった」と主張している。これが「赤木智弘の言動が気に入らなかった」という理由なら、まだ意味は分かる。

 しかし、私や被害者に送られた謝罪文には「その人と親しくしていた数名へDMCA申請を行った」と書かれているのである。

 少なくとも僕は、その「気に入らなかった言動」が誰のどのような言動であったかまったく確認していない。そして、多分その人と親しくしているということもない。せいぜい「フォローしている」か、下手すれば「何度かリツイートをしている」程度のことだろう。

 ましてや、虚偽申告者の推していた声優がDMCA虚偽申告によって被害に遭ったことは、僕には一切関係の無いクラスタによる暴挙である。その程度のことで勝手に恨みを募らせ、虚偽申告されて一時的とはいえ17000人以上のフォロワーを失ったのだから、こちらとしてはたまったものではないのである。

 では、彼を虚偽申請に駆り立てたものは何だったのだろうか?

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筆者

赤木智弘

赤木智弘(あかぎ・ともひろ) フリーライター

1975年生まれ。著書に『若者を見殺しにする国』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』、共著書に『下流中年』など。

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