いじる相手に敬意を持たない笑いは、プロの笑いに値しない
2020年03月28日
確かに番組ではわざと食べ物を爆発させているように見え、食べ物をおもちゃにしている感があったし、また高温の油を依頼者のキッチンなどで飛び散らせることは、火災や大けがにつながりかねない。
僕はこの点については、それほど問題であるとは考えていない。僕たちの世代は「パイ投げ」や「スイカの早食い」みたいなので笑っていた世代だし、また素人である依頼人はともかく、タレントがわざと油はねをさせてヤケドなどを負ったとしても「そういう仕事もあるんだろう」としか思わない。
だが、今回の内容は、ラスポテトという商品に対する誤ったイメージを植え付ける事によって、ラスポテトという商品やそのファンを大きく傷つける内容であり、適切な放送内容であったとはとても思えないのである。
昨年末。「M-1グランプリ」で、お笑い芸人の「ぺこぱ」が披露したコントをを指した「誰も傷つけない笑い」という言葉が話題となった。
ボケに対してツッコミがそれを馬鹿にして突っ込むのでは無く、ボケを積極的に良いことであるかのようにツッコミを入れ、それを楽しむ笑いである。
だが僕は「誰も傷つけない笑い」という評価には違和感を
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