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ラスポテトは「大爆発」していなかった

いじる相手に敬意を持たない笑いは、プロの笑いに値しない

赤木智弘 フリーライター

乾燥ポテトに水や卵白や塩を入れて混ぜ、表面に片栗粉をまぶして揚げるという、あくまでもラスポテト風の素人料理であった。

拡大ラス・スーパーフライポテト(ラス・スーパーフライ株式会社の公式サイトから)
 「ラスポテト」とは「ラス・スーパーフライポテト」というオランダの企業が製造する粉から作ったフライドポテトを指す愛称であり、フライドポテトのような一般名詞として使うべき言葉ではない。

 番組ではこのような解説は一切無く、爆発するポテトを終始「ラスポテト」として扱い続け、視聴者はラスポテトに対する誤ったイメージを植え付けられたのである。他にも、番組の感想として「不謹慎」だったり「危険」というものもあった。

 確かに番組ではわざと食べ物を爆発させているように見え、食べ物をおもちゃにしている感があったし、また高温の油を依頼者のキッチンなどで飛び散らせることは、火災や大けがにつながりかねない。

 僕はこの点については、それほど問題であるとは考えていない。僕たちの世代は「パイ投げ」や「スイカの早食い」みたいなので笑っていた世代だし、また素人である依頼人はともかく、タレントがわざと油はねをさせてヤケドなどを負ったとしても「そういう仕事もあるんだろう」としか思わない。

 だが、今回の内容は、ラスポテトという商品に対する誤ったイメージを植え付ける事によって、ラスポテトという商品やそのファンを大きく傷つける内容であり、適切な放送内容であったとはとても思えないのである。

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筆者

赤木智弘

赤木智弘(あかぎ・ともひろ) フリーライター

1975年生まれ。著書に『若者を見殺しにする国』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』、共著書に『下流中年』など。

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